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 宇宙の初期に誕生し、130億歳を超えたとみられる長寿の星を、すばる望遠鏡(米ハワイ島)で発見したと国立天文台などのチームが米科学誌サイエンスに発表した。これまで見つかった中で、最も寿命の長い星の一つという。地球から約千光年離れており、天の川銀河の中にあった。

 宇宙で最初に生まれた星の一つが爆発して飛び散った物質が材料になって生まれたとみられる。宇宙の最初の星の姿を知る手掛かりになるという。長寿の星は、くじら座の方向にあり、重さが太陽の半分程度。チームはこの星の光を分析し、どのような元素でできているかを調べた。その結果、重い元素である鉄の割合が太陽の300分の1と、一般的な星より極端に少なかった。

 138億年前のビッグバンから数億年後に生まれた最初の星々は、成分が水素とヘリウムという軽い元素だけ。その内部でできた鉄などの重い元素が、星の爆発で飛散し、次の星の材料になると考えられている。この星は重い元素が極めて少ないことから、最初の星の一つがまき散らした元素が材料で、130億年より前に生まれたと判断した。