BWV974 Adagio
上手に弾くための
音楽ではありません
この曲は
速く指を動かす曲ではありません。
正確さを競う曲でもありません。
テクニックよりも
呼吸と、間(ま) です。
音を急がず、
音楽が自然に呼吸を始めます。
この曲は
バッハが若い頃
イタリアのオーボエ協奏曲をもとに
鍵盤楽器のために書き直した作品
バッハはその旋律より静かに
より内側に向けて整えました
それは
感情を外に向かって表す音楽ではなく
自分の内側に耳を澄ます音楽 です
沈黙や余白を大切にする音楽
だからこそ
聴く人の心にも
そっと入り込んできます
年齢を重ねてから合う理由
この曲は、不思議なことに
年齢を重ねてからのほうが
深く響いてきます
これまで積み重ねてきた時間や経験が
そのまま音になります
おわりに
急がなくていい音楽は
実はとても貴重です
この曲は
人生の途中で
そっと立ち止まることを
許してくれるます
今のあなたの速さで
今のあなたの呼吸で
この曲を味わってください
