ENG第八回公演
「山茶花」

全8公演、無事に終演しました。

劇場に足を運んでくださったお客様、応援してくださった皆様、作品に関わる全ての皆様に、心より感謝申し上げます!


ありがとうございました🐻*.

わたしは永楽院で暮らす女で、実は侘助と不義密通の仲である「紅鶴」を演じさせていただきました。



わたしが稽古に合流したのは、本番約2週間前!!

初めてのENGさん
初めての宮城さん脚本

出演者の皆さんも共演初めましての方ばかりで稽古初日めっちゃ緊張したのを今でも覚えてます。ドキドキしたな〜。挨拶とか考えてた(披露する機会はなかったけど笑)

山茶花の台本を初めて読んだ時は「色んな解釈できそうだなぁ。でもきっと宮城さんの中でキャラクター設定がしっかりしてるからこそ、脚本の中では多く語っていないのかなぁ。」という印象でした。正直、どんな作品になるのかイメージ出来るまでに結構時間がかかったのはここだけの秘密。


キャラクター設定や世界観や状況や心境が明確であればあるほど「このセリフはこうは出ない。」ということが増えると思うのだけど、逆にいうとそれ以外は自由で…ということは役者次第でどうにでも美味しく調理できる脚本であり、それは役者冥利に尽きますが、同時に恐ろしくもありましたね。


福地さんの演出も、こうして欲しいという明確な「答え」の様なものを提示するのでなく、このシーンのイメージ(ふわふわとか柔らかいとか硬いとか)だったり心の置き所とかこういう風に進みたいという、これまた「進みたい方向へ向かっていれば役者次第で表現方法はお好きにどうぞ」という演出。


その上で役者の魅力を引き出すのがすごい👏
まさに自由に泳がされてるように見せかけて手のひらで転がすようなタイプの脚本と演出。


それに的確に、かつユーモアたっぷりに応えていく演者の皆さま。すごーいなあ。ENGさんの作品がいつもお客様に愛されるのは、芝居が好きで、作品を120%で表現する役者が集まっているからなのだな〜とヒシヒシと感じました。


紅のねえさん(ヒゴに付けられたあだ名)は舞台上で関わらない人も多かったですが、舞台袖から皆さんのお芝居を見て毎回グッと来てました。


好きなシーン沢山あったよ🤭
侘助の語り。あの話は全て侘助の語りだし。
永楽院にやって来たやまこたちの三本の矢だったり。
女が出ちゃう羅漢だったり。
自分の目的にまっすぐな音羽だったり。
すけべな孔雀は慈悲深い人だったり。
孤独な源平様や全てを受け入れる千里。
それを支えるしらたまや笑顔。
勘次郎やくまさかの死に様だったり。
三國の「ヒゴ…」は絶対泣いてしまってた。


本当に挙げるとキリがないけど
愛おしいキャラクターだらけでしたね🤝


「執着こそ、美しい。」
よっちさんがカーテンコールでおっしゃってましたが、素敵な挨拶でしたね。


「他者と関わることによって雪のように積り、そして見える世界が変わる」この作品のテーマであるように、今回の作品に参加させていただき、新たな出会いも沢山あり、稽古初日から本番初日、そして千秋楽、少しづつ見える景色は変わってました。そしてこれからも変わり続ける景色を感じながら美しいと思えるほど執着…してみようかな🐥


この作品をいつかまたふと思い返しかえしたとき、必死に生きて死んでいった彼らに恥じないよう、生きよう。


皆様も素敵に生きてね✨


ご来場ありがとうございました。
紅鶴



N A M I 🐚