ある日、彼女と出会った。

 

美しく長い黒髪の彼女。

 

彼女は僕を見てほほ笑んだ。これが彼女との最初の出会いであった。

 

 

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僕は、人とかかわることが苦手で、コミュニケーションをうまく取れずに仕事をクビになった。

 

今まで住んでいた家を売り払い、片田舎にある古民家に住むことにした。

 

その家の近くには小学校もあるようで、そこはまだ現役らしく夕方になると、家付近が小学生の明るい声でにぎやかになる。

 

にぎやかな音をBGM に荷ほどきを進めていた。実家から送られてきた思い出の品や、古いアルバムなどなつかしさに打ちひしがれながら黙々と作業をする。

 

時折、遠くで車が通る音が聞こえてくる。静かでのどかで、僕はこの場所が少し好きになった。

 

 

時間を忘れて荷ほどきをしていたせいか、いつの間にか日が暮れていた。

 

窓の外はもう真っ暗で、七月の7時ごろとは思えぬ暗さだ。

 

都会とは違い、外明かりは少なく、人々の動いている音がしない。音といえば近所の小さな街灯に群がる虫の飛ぶ音だけである。

 

そんな中に、一人ぽつんとたたずむ影を見つける。何とも言えないその影の雰囲気に引き込まれ、影の元に走っていった。

 

そこで僕は彼女と出会った。長い黒髪が美しい哀愁漂わす不思議な彼女に惹かれていくのがわかった。