道行くこちらの人もあちらの人も
それぞれに人生がある
その手に持つ重そうな包みは
誰かへのプレゼントかもしれない
喜ぶ顔を想像して
足取り軽く
重さも苦ではないのかもしれない
あの手に持たれた軽そうな包みは
全財産をつぎ込んだ最後の晩餐かもしれない
あの足早な人は
嬉しくて急ぎ帰るのではなく
辛くて走り出しそうなのかもしれない
あの足取り重い人は
大切な人の居る場所から立ち去るのが辛くて
さっきまでの逢瀬を噛み締めているのかもしれない
誰にも分かるはずなど無い
私の気持ちも
誰の気持ちも
ひとりひとりが求めても許されるはずだ
幸せに生きる権利を
笑って暮らせる日々を
なんの罰だ?
生まれてきたことが罪なのか?
持って生まれた顔のせいか?
お前は私のなんなんだ?
私の人生に介入するな