先日、テレビ朝日の「報道ステーション」に、安倍総理が生出演した。

古舘アナが、かなり気を遣いながら、丁寧に質問していた姿が印象的でした。(笑)

さすがに30分の出演時間では、かいつまんで国民を納得させられる話もできなかっただろう。

「特定秘密保護法」では、かなり「西山事件」を意識した発言をされていたように感じました。

正攻法での取材で知り得た「秘密」ならば、報道しても罰することはない。
あえて「特定秘密」と知りながら、不当に知り得た場合には、処罰の対象になるといった趣旨の発言であったと思う。

他にも、消費税増税後の景気対策の具体性を質問したり、短時間ながら有意義な時間ではあったと思う。


そして、昨晩放送された池上彰さんの特番。
今年の目玉ニュースを相変わらず丁寧にわかりやすく解説されていた。

その中で注目されたのは、原発汚染水の問題と、やはり秘密保護法への中立的な指摘。

原発汚染水の問題は、来年以降計画されている「炉心溶融」した燃料棒の取り出しが技術的に難しいということと、その為今後も汚染水が増え続けていくという懸念部分を説明されていた。

現状の福島原発の解決への道筋が立つまでは、原発稼動はとりあえずストップすべきと思いました。
電力が原発なしで十分賄えるのであれば、当然再稼働には賛成しかねるのだけどね。

それから一番心に引っ掛かったのは、オリンピック招致の為に安倍総理が世界に向けて発信した「原発汚染水コントロール」発言。

確かにオリンピックを東京に誘致したかったのは、日本人なら皆思いは一緒だったと思う。
実際のオリンピック開催は7年後なのだから、十分とは言えないまでも、それなりに時間はあった訳だから。

ただ、コントロールできていないのに、「できている」と言い切ってしまったことに、非常に開催を争っていた他の都市の方々に、心底申し訳なさが残ってしまった。

極端な話、完全にコントロールしてから改めて「4年後の五輪開催」を目指すこともできた訳だからね。

勿論、五輪誘致に向けた景気回復も見込めば、どれほど今回誘致したかったのかは、十分に理解できるけどね。


あとは、やっぱり「秘密保護法」についての説明かな。

例えば、原発の「図面」は公開できるが、「警備員の配置」は「特定秘密」にあたり、非公開となるとのことだった。

まあ、わかりやすいし、どこからどこまでが「特定秘密」に該当するか非常にわかりづらいから、扱う公務員自体がやはり内部告発しづらくなるだろうという懸念もされていた。

万一知らずに告発したものが、実は特定秘密に該当している可能性がでてくる訳だからね。
あとは、現行の法律で運用できないことも、問題であるとする意見もあるとのこと。


確かに安倍総理も、報道ステーションで、そのあたりの歯切れは相当悪かった。(笑)

今現在、何十万件かの「特定秘密」があって、その殆どが問題なく運用されていると、発言していたから。(笑)

では、そんなに急ぐ必要はなかったのでは?と当然のように切り返されていたし、その先はアバウトに理解するけれども、きっと「特定秘密」で話せないのだろうと。(笑)
つまり、秘密を知っている人間と知らない人間との会話は、当然成立しないということだよね。


よく言われる「特定秘密保護法反対論者」はスパイだみたいな極端な発言。

逆に、報道関係者を装ったり、或いは「工作員」や「ヤクザ・マフィア」を使って本気で重要機密を取りにこられたら、公務員と言えども命懸けな訳で、もし本気でそういうことを危惧して「特定秘密保護法」を制定したのであれば、そういう公務員を手厚く保護する条文も必要だし、逆に明日にも「国民の命を危険にさらす懸念」が差し迫っているかのような発言こそ、根も葉もない圧力的な発言ではないかと感じてしまう。

多くの国民の命を危険にさらすような漏洩がだだ漏れだという発言がもし事実ならば、取り締まる罰則は当然「国民の命」と測るのだから、「無期懲役」とか「罰金一億円」位が相当だと思いますが。(笑)

たかだか一千万円位の端金なら、諸外国の皆さんは賄賂も含めて十分用意してくるだろうしね。


だから、制定する本意がわからないんだよね。

一事で判断することなく、今までの総合判断で、安倍総理の手法は判断されるべきだ。

まあ来年は、もっと丁寧な政治手法を望みます。(笑)
しっかりと国民の理解を得て、長く勤めてもらうことが、間違いなく一番いいことなのだから。