今日の一冊はこれ!
『ソロモンの指環』コンラート・ローレンツ著(早川書房)![]()
旧約聖書の中に、どんな動物とも語り合える魔法の指輪を持った
ソロモン王の話がありますよね。
その名にちなんで、動物行動学者のローレンツが著したエッセイ集で、
ベストセラーの名著です。
著者が日常生活の中で触れた、いろいろな動物たちの不思議かつ
時に瞠目させるような生態をやさしくユーモア一杯に綴っています![]()
その中でも特に、私は「モラルと武器」が心にぐっと迫りました
「(人類は)いつかきっと相手の陣営を瞬時にして破壊しうるような
日がやってくる。全人類が二つの陣営に分かたれてしまう日も、
やってくるかもしれない。
そのときわれわれはどう行動するだろうか?
ウサギのようにか、それともオオカミのようにか?
人類の運命はこの問いへの答えによって決定される。」
なぜエッセイがこんな結びになっているかというと・・・
たとえば何らかの理由で起こった戦いの場における
ウサギのようなかよわいイメージの草食系物
と
オオカミのような獰猛なイメージの肉食系動物
の行動は、
ウサギならじゃれあう程度、オオカミなら残虐に相手を打ちのめす
かのように想像しちゃいますよね![]()
でも実は、強い力や強力な身体的武器を持つオオカミの場合、
相手が服従の姿勢を見せれば、赦してとどめは刺さない。
逆にウサギは、これといった武器を持たない分、
その時の環境によっては容赦なく相手を叩きのめしちゃう。
つまり、武器を持つものは本能的に「社会的抑制」が働いて
過度に行使できないようにしくまれているらしいんです。
でも持たざるものは普段そんな抑制が要らない分、
カゴの中に閉じ込められた状態だったりすると、
歯止めが効かなくて殺すところくらいまで攻撃をしてしまう、という![]()
(詳しいエピソードは、ぜひ本を読んでみてくださいっ!)
そこではたして人間は、どちらに属するものか?
動物なら自分の体を武器に戦うけど、人間は身体の外に
武器を作ってもっているわけで、第3の種って感じですよね。
だから本能的にも、理性的にも、どちらの道も選べるだけに、
上の結びの文、思わず考えちゃいます![]()
おりしも、オバマさんが核軍縮関係でノーベル賞受賞したばかり。
世界に悲劇が起こらないように、人間の動物としてのあり方、
ちゃんと考えないといけないですね・・・



