『あなたはあなたがなろうとする人間になる
卑しい心は 失敗の原因を見つけるべく 環境に目をやるかもしれない
しかし 気高い心はそれをたしなめ つねに自由である』
ジェームズ・アレン
("As a Man Thinketh", James Allen, 『「原因」と「結果」の法則』P40~P42,サンマーク出版, 2003年4月25日, 訳 坂本貢一)
アレンの言葉はつねにシンプルで、よどみがありません。
わかりやすすぎて、なんども読み返さないと分かりにくいほどです。
原因と結果の法則を、厳しさと力強さをもって、優しく解き明かしてくれています。
「環境や現実は直接コントロールすることはできなくても、
私たちの心は完璧にコントロールできるから、
間接的に環境をコントロールできます」
と言われていますが、
私たちは心を完璧にコントロールできていますでしょうか?
私はこの箇所を読んだ時、心の中に少しもやもやとするものを感じました。
無視して読み飛ばそうとする感情と、そこに、心の奥に眠るネガティブな思いの尻尾を見つけたような気がしました。
自分の願いを叶えようとする心の状態がひどく揺らいでいることを感じたのです。
ネガティブな思いを癒し、思いを気高いものに変えるために
瞑想することで、自分の心の声に集中し、ネガティブな感情を10倍にして感じてみました。
すると、出て来た心の声は、
「そんなこと言ったって、これまで何ども頑張ってきたけど、ダメだったじゃないか!
宣言して、コミットしてやったのに、途中で投げ出したり、結果を出しても続かなかったことばかり。
誰も記憶してないとしても、自分で自分の嫌なところは、嫌というほど思い知っているんだよ!
どうしても成功したいのに、頑張りたいのに、もう疲れたよ! なんとかしてくれよ!」
心の中の、小さな自分が、駄々をこねていました。
ホ・オポノ・ポノにも言われるインナーチャイルドが、卑屈になっていたようです。
以前の私は、この心の声を否定し、癒すことはありませんでした。
その結果、思いとして強く残ってしまったのです。
そうして、この思いは現実を創りました。
願ったことが叶わないと言い続ける現実を、喜んで創り続けてきました。
原因と結果の法則から編み出されたコーチングメソッドは、
この法則を実践するために、この思いを否定したり切り捨てることではなく、寄り添い共感することをまず大切にしています。
「そうだったよね。あの時恥ずかしい思いをしたね。でも純粋に頑張ったよね。
でももう大丈夫。愛されているから安心して大丈夫」
思いがネガティブに働いているきっかけは、必ずしもネガティブではないのです。
何かを大事に守ろうとして、始まってしまう思いなのです。
そして、再度瞑想し、宇宙のエネルギーに自分が満たされていることを感じます。
スターウォーズのジェダイが感じているフォースと言ったほうがわかりやすい方もいるかもしれません。
そのエネルギーを感じ切った状態で、再度、本書を読むと、
最初に感じた、もやもやとした感情が一掃され、願いを叶えるためにすぐにでも行動しようという前向きで積極的な思いに満たされていました。
『遅々とした歩みのなかでも 忍耐を崩してはならない
理解する者として待つことだ
気高い心が立ち上がり命じたならば 神々は必ずそれに応えてくる』
ジェームズ・アレン