地方都市の路線バスの出来事。

地方都市の多くは後部から乗車し、前から降りる。

私は最前列に座っていた。

まず事実関係だけを。


お歳を召した女性の方が運転手横の交通系ICカードをかざしたがドアは空いていない。

老婆は無言で指を刺して開けろと催促。

運転手がドアを開ける。

女性が降りている最中に運転手が背中越しに声を掛ける。

「おばあちゃん、おばあちゃん、......」

およそ5回ほど呼び止める。

降車したおばあちゃんは呼び声に気付き振り返ると

運転手は「チャイムはちゃんと鳴らして下さい」と言い

おばあちゃんは「降りる寸前に気付いたから」

ただこれだけのやり取り。

目撃していたその瞬間

運転手さんの声は腹いせのトーンに、

おばあちゃんの声は言い訳に聞こえた。

ここまでを書いてスマホを閉じて保存。


今、それから2時間後の

別の路線バスの中

ブログの続きを書こうと思った時、

私の心が最も寂しいし、さもしく感じていて

今、投稿している。