(スペアラ♀→骸雲
“新しい仲間だ”
そうジョットから紹介されたアラウディは、とても麗しい男性だった。
ジョットが言うには、彼は元情報屋で優れた情報収集力を持っているらしい。
「初めまして。私はD・スペードと申します。以後よろしくお願いしますね」
「…僕はアラウディ。君達とは管轄が違うから、あまり会わないと思うけど…。よろしく」
無表情でクールな男。
それが、アラウディへの第一印象だった。
それから、3ヶ月が過ぎた。
彼が言った通り、彼と会う機会は少なく、この3ヶ月で顔を合わせたのまだ両手で足りるほど。
まだ数回しか会ってないが、アラウディはいつもとても落ち着いていて、そばにいて安心できた。
(ジョットはなんだかんだと世話焼きで落ち着いていないし、Gはそんなジョットのお守りで忙しい。ランポウやナックルは性格が合わないから、一緒にいると疲れる。)
だから私は彼と親しくなりたいと思っていた。
そんなある日。
私はエレナをお茶に誘おうかと、エレナの部屋を訪ねた。
すると。
「ねぇ、おかしくない…?」
「そんなことないわ!とっても可愛いわよ、アラウディ!」
部屋の中には、きゃあきゃあと楽しそうにしているエレナと。
ーー真っ白なドレスを身に纏った、アラウディがいた。
「…な、アラウディ…?」
ドレスを纏っていると言っても、女装といった類ではない。
そのドレスは体のラインがはっきりしている形で、胸元も大きく開いている。
アラウディは、確かに“女”だった。
「えっ…、ス、スペード!?」
彼ーもとい、彼女は私の存在に気づくと慌てて胸元を腕で覆い、エレナの後ろへと隠れる。
「あらスペード、どうしたの?」
「どうしたのって、お茶に…。いえそんなことよりもアラウディは女性だったのですか!?」
「ち、違…!僕は…っ!」
「何が違うんですか、この体で男のわけがないでしょう!」
「落ち着きなさいスペード!」
「ヌフアッ!」
私が気を動転させてアラウディに詰め寄ると、エレナにバシッと頭を叩かれた。
「まったく、レディーに詰め寄るなんてどうかと思うわよ!…ねぇアラウディ。スペードは口が堅いし、教えてもいいんじゃない?」
前半は私に向けてきつく言い、後半はアラウディに向けて優しく言った。
アラウディはしばらく考え込むと、エレナの言葉に小さく頷く。
そうして彼女の秘密を知ることになった。