こけし人形の「こけし」とは、まだ有効な避妊が出来なかった時代の、口減らしのための、嬰児殺害の「間引き」に由来していて、「子消し」が語源といいます。 
旧来、山野に捨てたり、河川に流したり、詰め物と称する蒟蒻などで窒息死させることが、世間では普通にまた闇の内に行われていたといわれています。 
おとぎ話に登場する、桃太郎、一寸法師、かぐや姫 等々は、みな同じ運命に苛まれ、翻弄された者の「見返し(?)の出世物語」の類癧なのです。 
後半に話の力点が置かれますが、それは間違いです。花咲爺の話でも、犬が河川の簗に引っ掛かっているのをお爺さんに助けてもらった。そのご恩の事から話はスタートしているようにです。 
作者は不詳ですが、目出度い出世話に仕立てて、生命の尊厳を諭しつつも、心底に世間に「子消し」の猛省を迫っているのです。 
事実、子らの明日無き命を繋ぎ止めたのは、宣教師アルメイダ神父が故国の私財を全て投じて、府内(大分)に日本最初の孤児院を設立してからだと言われています。 
生命の尊さ、人間の尊厳性、人権の尊重。私達は絶対に軽視してはいけない永遠の「心の問題」なのだと思います。