安全を確保する、ということ | 雷人の部屋

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催眠・潜在意識から見たココロとカラダ、ときどきタマシイの話。

「ドラえもんの道具で最強の道具、あるいは一番欲しいのは何か?」というのは、子供の頃からよく聞かされる問いだが、僕の答は決まっていて「もしもボックス」だ。

アートやエンターテイメントに名前以上の価値(つまり美しさや楽しみ以上、ということ)があるとすれば、「もしも」という状況を作り出して、当たり前の世界に揺さぶりをかけることだと思うのだ。
それによって普段は考えもしない、当たり前だと思っていることのありがたさに気づいたり、あるいはバカバカしさがわかったりする。

ただしそれが成立するためには条件が一つある。
安全でなければいけない、ということだ。

例えば、人殺しが襲ってきても、スクリーンの中だからこそ、安心してそのスリルを楽しめる。そして今の暮らしがいかに安全で安心かがわかる。

エンターテイメントでどれだけ客を怖がらせたりあるいは不快にしてもいい。
だがそれはいい安全でなければいけないし、客が望めばすぐにもとに戻れるようにしなくてはいけない。

それがやる側の良心というものだ。