朝起きると、瞼に涙が溜まっていた。

目覚める直前に見た夢で、
我が子がとても危険な状態になって、

『お利口さんだったね!よく降りられたね!偉かったね!』

と、泣きながら息子を抱きかかえて安心していたせいなのだけど…

今回の日記のメインの話ではない。




⭕この夢日記は、創作活動の為に書いています。 

 ⭕夢日記を始めようかと考えている方は、日常生活に支障が出る可能性もあるので、十分注意して下さい。



シドが危ない状況に陥ったのは、
私と一緒に油を売っていたせいだ。

油を売る。と言うと、
無駄話をして仕事を怠けているとか、
そういう意味の慣用句なのだけど、

私たちは一切怠けていなかった。
文字通り、油(ガソリン)を売っていたのだ。

その世界では、私たちはとても貧しかった。

子連れで仕事をして、その日暮らしをしていた。

あたりには砂埃が舞い、
物凄い量の車が走っている。

雰囲気はインドのような国だ。


交通量が多い為、しょっちゅう渋滞が起きる。

私たちは、立ち往生する車を狙って
ガソリンを売る商売をしていた。

普段ならそんなこと考えもしないし、
思いつきもしないのに、

夢の中は本当に面白い。



私が1台のお客さんを見つけ、給油しているとき、
隣の車にも給油するよう、息子に言った。

お母さんと一緒にいられるのが嬉しいのか、
お手伝いできることが嬉しいのか、

息子はニコニコしながら隣の車の側面に飛び乗り、給油を始める。
サイドステップに足を乗せないと給油口に届かないのだ。

私は、自分の作業よりも、
息子のほうをじっと見守る。


すると、渋滞の列が動き出した。
息子がしがみついて給油中の車が、
ゆっくり走り出してしまう。

私はあわてて窓ガラスを叩くが、
運転手は気づかず、どんどん加速していく。


私は走り去ろうとする車を追いかけ…

コロコロ!っと
転がり落ちる息子。

急いで抱きかかえると、
息子はまだニコニコしていて、
ほっぺたを擦りむいていた。


『大丈夫!?』
と聞くと、

『大丈夫!!』
と元気に答え、

冒頭のやりとりになり、
大号泣する私…。




そんな夢を見たのに、

その前にも印象に残っている夢がある。



天井がとても高く、白くてとても美しい、
なのにどこか薄暗い部屋に私はいた。

古代ローマ
そんな雰囲気も、よく見る景色のひとつ。


数段上の広間に、女神のような人たちが
7~8人ほど、けだるそうに座っている。

私はその中の1人の女性の、遣いをしている。

その主の女性に呼ばれ、
命令を耳打ちされる。

私は黙って従い、
奥の部屋へ入っていく。


その部屋は一段と薄暗く、
しかし、神秘的な光を放っていた。

中央に石盤のようなものがあり、
小さく丸い穴がいくつも空いた部分から、
青、緑、黄色、橙、など
様々な光が溢れ出ている。


私は、主の命令に従い、
橙に光る穴に、
ビー玉のような石を入れる。


すると突然、

『やつは偽物だ!』
『なぜオレンジに入れた!』
『今の投票は無効だ!!』

などと、男性の怒号が飛ぶ。

見上げると、
上の階から見下ろしながらこちらの様子を見ている、5~6名ほどの中高年男性たちがいた。

皆立派な身なりをしていて、やはり先ほどの女神のような人たちと同格か、それ以上の権力があるように見える。

身に覚えのない言いがかりをつけられ、
私は頭にきていた。
私は主の命令に従っただけだ。

しかし、相手ははるかに目上の権力者たち。
私は黙って男性たちを睨みつける。

『その女をつまみ出せ!』
『処刑しろ!!』

さらに激しい怒号が飛ぶ。
私は殺されるのかもしれないが、
その場を退いたり、
命乞いしたりはしなかった。


むしろすぐさま殺されたのかもしれない。


場面がすぐに次の投票者に移り変わった。
自分という感覚は無く、
ただ様子を見ているだけ。


次の投票者が入ってくるなり、

『わぁ~!!』っと
歓声が巻き起こった。

先ほどの、私へのブーイングとは大違いだ。





宝石のような美しい瞳の女性だ。
透き通った深い湖のように青い瞳をしている。

彼女は、青く光る穴へ投票した。

そう、この投票は、
どの瞳の色が最も美しいかを決める投票だったのだ。

私の瞳は橙(オレンジ)では無いので、
無効票となったのだ。

しかし、私の主はどうしても橙の瞳を1番にしたかったのだろう。

投票先を茶(ブラウン)にしていれば、
おそらく私は殺されずに済んだのに。

次々に投票者はやってくる。
その誰もが美しい瞳を持っている。

黒くて大きな瞳を持つ女性は、
白い肌に長い黒髪で気品に溢れている。

部族のような、黒人の男性たちは集団でやってきた。
逞しい身体つきに、漆黒の身体と頭髪。
瞳の色だけが、明るい緑に輝いている。
ブラックとグリーンのコントラストが奇跡のような美しさを放っている。

これは、本当に瞳の美しさを決める投票なのだろうか?

退屈しのぎの、神々の遊びなのか?

はたまた、人間の姿形を考えている最中なのか?


そもそも瞳の色の違いとは、一体何なのか。

この目で実際に確かめてみたくなった。