シルクロードのおちゃっぴー、 | 美術家 村岡信明 

美術家 村岡信明 

漂漂として 漠として  遠い異国で過ごす 孤独な時の流れ
これを 私は旅漂と呼んでいる

 

村 岡  信 明 美術館

 

シルクロードのおちゃぴー

 

東京の下町でお転婆娘を「おチャッピー」と呼んでいる。おチャッピーはパリに行ってもシルクロードのバザールに来てもいて、何処に行っても下町っ子どうしはうまが合う。ここで一人のおチャッピーと仲良くなった。

ウズベキスタンの首都タシケントには千年の歴史を受け継ぐバザール(市場)がある。今は大きなドームに代わっている。ドームの中は世界の各地からきた多くの商人で賑わっている。売り場は母親が、荷運びはお父さんが、といった生業が主で、子供たちはいつもその近くで遊んでいる。時には客引きも手伝っている。

ここで知りあったおチャッピーの母親はドライフルーツの店を経営していたので、よくいろんなドライフルーツを持ってきてくれた。このおチャッピー、片言ではあるが五か国以上の言葉を話せる。と言っても「買ってよ」だけである。日本語は知らなかったので、幾つかの日本語を教えてやった。帰る時ドライフルーツを沢山買ってきた。

 

2022年7月8日,金