皆さま、おはようございまSU。
イッツです。

毎日テレビでは今回の大地震による被害の情報がひっきりなしにながれ、
どの局を見ていても、胸が痛みます。
被災地と、被災された多くの方の映像を見ると、
日本国内で起きた事とは未だに信じがたい気持ちです。

私の親戚も東北に居て、いとこの安否がわかりません。
いとこは福島県いわき市に住んでいますが、
『今津波が来ているから車で逃げている』という電話を最後に
連絡がつかなくなっています。

無事にどこかの避難所に居ることを祈るばかりです。


昨日、友人のブログを読んで改めて考える事がありました。
それは音楽プロデューサのNamyこと高波由多加のブログ。
彼は3月23日のにニューアルバムのリリースを延期しました。
未曾有の事態により自粛すると判断。
今までの彼の活動を知る私としては、
1枚1枚のCDに、1曲1曲に大変な思い入れがあること、
多くの人に助けられながら、常に感謝の心を忘れずに、
自分自身で1店舗ずつマーケティングをすることを知っています。
きっと、今回のリリースに向けても膨大な時間と努力をしてきたと思います。
それを急遽、昨日自粛すると決めたと書いてありました。
この決断に至るまでに様々な思いがあったと思います。
そして今、また1店舗1店舗歩き回り、
自粛決定をお詫びしながら歩き回っています。

街を歩けば、節電のため多くの店舗や施設が休業や
営業時間短縮をしていたり、
スーパーからは飲料水、食料品が姿を消していたり、
嫌でも非常事態を感じます。

私も昨日、実はあることを決断していました。

「今出来ること」を考えた時に、
「私に出来ること」を考え、
「私にしか出来ないこと」を考えてみました。

私にはヘリコプターを飛ばすことも、瓦礫を片付けることも、
行方不明者を探すことも出来ません。
せいぜい家に居て節電するくらいです。
何も出来ないんです。
そもそも何も出来ないのに、更に何かを止めてしまったら、
何もしないことになってしまうと思いました。

私は美術関係の仕事をしていますが、表現者でもあり、
半年以上前から4月からの展覧会を予定していました。
今回の大地震で、自宅にあるアトリエと仕事場は無事でしたが、
都内の別の場所にある工房が閉鎖になりました。
被害の状況はわかりませんが、今回の事態を受けての閉鎖です。
そこには既に完成している出品予定の作品や、
これから制作する上で絶対に欠かせない機材や道具一式がありました。
しかし、閉鎖以降は入ることも出来きなくなりました。
一昨日の夜その連絡を受け、
展覧会中止を考えました。
今、手元にある作品だけではどうしても数が足りない。
開催しても、これではせっかく来てくれる方をがっかりさせてしまうのでは?
もう時間も無い。
道具もない。
材料もない。
何もかも間に合わない上に、
こんな非常事態の時に展覧会をやって不謹慎ではないか?
節電のため、電車の本数が減ってるのに、わざわざ来てくれる人がいるのか?
色々考えました。
世の中全体が自粛していることも考えました。
考えてる時に気付きました。
今考えてることは、出来ない理由ばかり。
いつの間にか、中止する理由は出来ない理由になっていました。
中止する理由はどこにもない。
出来ないのではなく、やらなければいけない。
そう思いました。
日本全国、未曾有の事態ですが、
それでもずーっと前からこの展覧会を楽しみに待っていてくれた人がいること、
私の活動を応援してくれる人がいること、
力になり、支えてくれる人がいること、
様々な方のおかげで、今こうしていられることを思うと、
今中止することは裏切ることになると思いました。
そして、私にも節電以外に出来ることがあると知りました。
応援してくれる人、楽しみにしてくれる人の期待に応えることです。
この状況でどこまで応えられるかはわかりませんが、
裏切るよりはマシだと思いました。
私の作品で観に来てくれた人が
少しでも明るい気持ちになれれば良いと思いました。
笑われたとしても、笑ってくれるならそれも結構です。
表現者として出来ることをしよう。
まだ時間はある。
今、可能な中で精一杯楽しみながら努力して、
その楽しさを観に来てくれた人に分けられるような、
そんな明るい展示会をつくろうと決めました。
美術に携わる人間だからこそ出来ること、
まだまだもっと色々考えてみようと思います。