先月、家の近くの美容室で髪を切ったときに、美容師さんが「また来てほしい」と言ってくれて、LINEを交換した

 僕のLINEのアイコンが『らんま1/2』のシャンプーちゃんだったので、自然と高橋留美子さんの話題になった。すると相手が急に「高橋留美子さん、私の家の近くに住んでるんだよ」と言い出して、僕はびっくりした
 こんな偶然が起こるなんて、本当に驚いた

 高橋留美子さんは僕の母国でもとても有名だ。僕が最初に観た作品は『めぞん一刻』で、高校二年生のときに日本へ留学することを決めた、母国でのしつこい受験勉強から解放された気持ちになって、昔使っていた iPhone4S を引っ張り出し、『めぞん一刻』の動画をダウンロードして授業中に毎日のように観ていた。とても懐かしい思い出だ

 今、東京に住みながら大学入試の準備をしている僕は、時々五代さんに似ていると思うことがある、彼も上京して大学を目指したし、僕はシェアハウスには住んでいないし、自分の響子さんに出会ったわけでもないけれど、それでも浪人生としての五代さんに共感するところがある、勉強でも生活でも、五代さんや高橋留美子さんの作品からたくさん力をもらっていて、本当に胸がいっぱいになる

 でも残念ながら、めぞん一刻は生活のリズムが速く落ち着かない今の世代には、少し退屈に感じられるかもしれない、今の若い人たちは TikTok やショート動画に慣れていて、短い時間で強い刺激を受け、大量の情報を消費する、だから、めぞん一刻のようにゆっくり進む物語にはあまり興味を持たないのかもしれない

 めぞん一刻のテーマは恋愛だが、今流行っている恋愛アニメとは全く違う、単純な二次元幻想郷ではなく、物語は五代さんが上京してから響子さんと結婚するまでの六年間にわたり、進み方はとてもゆっくりだ、生活の些細な出来事や細かい描写を通して、二人の関係の変化が丁寧に描かれている、だからこそ現実味があって、僕の心を強く打った
 
 五代さんが軽率で無鉄砲な青年から、頼れる大人の男性へと成長していく過程も描かれていて、その成長を僕も見届けるような気持ちになった。最後に二人が婚姻届にサインするシーンを見たとき、本当に感動して胸が熱くなった
 響子さんの成熟した優しさや、周囲を思いやる心に触れるたび、僕は自然とそのような女性に憧れ、理想像として心に刻むようになった