野菜のかき揚げ、罠すぎないか?

若さを失いつつあるにも関わらず心はまだ少年ジャンプの君に送ろう。(多分誰も読んでは居ないとは思うがまあ)

俺は今猛烈な後悔と共にこの文章を綴っている、ベッドの上で。
今あった事をありのままに話すぜ...それは病み上がり明けの仕事、ゾンビのような顔で通勤し更に死んだゾンビのように退勤した金曜の帰り道のことだ。

色々とあってやるせない思いを抱きつつあった俺は珍しく夜の街に繰り出そうと思った訳で、何なら夜の赴くままに俺のチェリーを撫でて欲しかった訳で。

年齢イコール彼女居ない歴のアラサーモンスターの行き着く先は誰も知らなかったし、特に知りたくもなかったのだけれどどちらにしろこの萎んだ腹をどうにか満たしたかった俺は散々歩いて某うどんチェーン店に入った...散々悩んだ割にチェーンかよ、そんな冒険心のないお前だから一度も城を攻めた事がないのだろうと、俺はニートの勇者なのだと自覚しながらもレーンの上で注文する。

「ぶっかけうどん、大の...冷で」

何か常連みたいな頼み方をしてしまったのだがこのチェーンに入ったのは二度目である。ある日の昼食の際にお世話になったのだが値段に見合わぬうどんのコシに惚れ俺はそいつを愛人成らぬ愛店にしようか考えていた、何言ってんだ良い加減黙れよと言う感じで「はいよ!」と器に盛られたそれを見れば絹を纏った良い女。俺はそいつに見惚れながらもレーンの先に見えるデカデカとした黄金を見逃す筈無かった。

『野菜かき揚げ 190円』ーーー。

あまりにデカい...デカすぎる。握り拳1.5個分くらいあるそいつは俺の眼を離してはくれない。こいつはでっけえ金メダルだ、今日一日を耐えた俺にとっての...。気づいたらトングを取る手を止められなかった、これはもう仕方がない世の摂理だ。

ここにシャケのおにぎりを追加する事で不足しがちなタンパク質を接種する事を忘れない。勝った!俺は世界の全てを掌握したのだ!

「エート、ブッカケダイトオニギリト...@jpmdhtmejg...(多分現地語)オカイケイ910エンデス」

なんと!1000円を切った!第三部完!

勝ち誇った顔をした俺の左隣、順番的にはうしろのおじ...お兄さんのトレーを見るとぶっかけうどん(しかも並)のみ。結婚指輪をしていなかったような気がするから、俺の行く道こんな感じになってしまうのだろうか...みたいな悲しげな未来(偏見)を描きながら偉く質素だなあと思いながら1人席の壁際に着席。俺を真正面で見ているのは壁だけなので、ふたりエッチいや間違えたひとりリッチな晩餐会が確定!
ごめん流石にこれは酷いわ謝っときますという訳でおててを合わせていただきます。俺はどんな飯にでもこいつは欠かさねえ...何故ってカッコいいと思ってるから!

Q.そう思っている理由を100文字以内で簡潔に述べなさい。

A.『宇宙兄弟』の主人公の六太が、宇宙飛行士になる試験の昼飯の時間にいただきますをするヒロインのせりかさんを遠目に見て素敵だなってなるシーンがあるのよ!何だかそのシーンが強烈に頭に残っていた俺はいただきますをし続けるようになったとさ!ロマンティック、ロマンティック!(字余り)

んで...何の話だったっけ。ああ、うどん。うどん食ってたのよ。やっぱコシが凄くて、おにぎりは塩加減が良い塩梅で、もちろんかき揚げはサックサクだしでもう最高だったのよ。

んでうどんの9割をペロリしておにぎりを半分、かき揚げ8割...。勘の良い方々ならもうお気付きかも知れないですね、嫌いだよ。すみません部分的タッカーが出てしまいました、グリフィンドールにマイナス100点。

とにかくこの後訪れる悲劇はまあ大体の予想通りでして、かき揚げがまあ減らない訳。まるで少年の頃の夢とそれに見合わない今の現実みたい。そう、でっけえかき揚げって現実を見せてくるのよ。自分の歳ってのを合わせ鏡として。少年だった筈のこころを乱す小さき、いやその時は大きな絶望なのです。多分だけどこういう私怨から妖怪とか産まれるよね、妖怪かき揚げジジイとかババアとか。なんか妖怪って○○ジジイやらババアやら結構居るかと思うんですが呼び方的に年寄りに辛辣すぎない?

てな感じで箸を掴むにもでかすぎるのでぶっかけの海に着水させたらあら間違い。水分を吸ったババアはピチピチになるどころかもっとしわがれて大きくなるではありませんか!かき揚げババアの故郷は海だったのですね!具材は陸なのに!(今現在でっけえかき揚げが嫌すぎるだけです。かき揚げにもババアにも罪はないので以下文にも悪しからず)

ちょっと書くの飽きてきたんでなる早でやっていこうと思うんですがもう重い。ウェイトがちげえ。私にはフライ級で金メダル...いやベルトを掴み取るような力は残されていませんでした。これも世の摂理でございます。

第一野菜って名前が付いてるってのがダメだと思うんですよね、あれが妙に
名前にヘルシー感を生み出してる。メインはかき揚げの方のあのダマなのに。ホットケーキミックスもどきなのに。

いやね、後半ほぼダマの味しかしませんでしたよ。油のダマ、アブラノダマブラ。魔法かけて欲しかったもん、油で苦しむ俺を横目に食い終わったぶっかけうどん運んでったおじさんに。「その油、跡形も無くなーれめんそーれ」って。沖縄では無かったんですけど。

まあ何とかアブラダマをおにぎりで押し込め時折嗚咽しそうになりながらの帰り道。カップルやらぶらぶらしてる中僕はドブ川の上でマーライオンにでもなってやろうかと思ったわ、けど流石にここで吐いて仕舞えばその場ではライオンだけどトラウマ、その後はカップルの家族間でキモ笑える話に消化...もとい昇華されいい話のタネになってしまうのでふたりのムードを盛り上げる水吐き獅子には成り下がらずちゃんとうちまで帰りましたよ、即座に便座を上げ腹からプチョヘンザしたのですが何とかマーライオンにはならずに済みました。どんなオチだよ。

ここまで読んでくれる事はないだろうけど、こんな駄文を最後まで読んでくれた方、ちょっとだけでも読んでくれた方、ありがとう。おしまい。