このような盛り上がりが予想されるAraですが、BTO(Build to Order)の販売チャネルを持たない既存のスマートフォン開発メーカーはどう対抗すればいいのでしょうか
メーカー(Sumsung、Sharp、LG、HTC、etc)が作る一般的なスマートフォンとAraの比較。
端末の低価格競争において、メーカーが作る一般的なスマートフォンは、幅広いカスタマイズ性の下にModule単位で市場に参加してくる3rd Partyを背景に持ったAraには到底太刀打ちできません。
じゃあ、Samsung、SharpなどのメーカーがAra市場に参入したらどうなるでしょう
まあ、まずSamsung並みに開発の体力が無いメーカーは、Low costな中国メーカーにフルボッコにされて赤字で撤退するでしょうね
恐らくLow end~Middle rangeまでの市場では、Araを使ったBTOの販売チャネルを持ったメーカーと、Module単位の販売で参入してくる3rd Party(中国メーカーを含む)で市場は牛耳られてしまうでしょう
となると残ったMarket Rangeは・・・High end
ただし、単に最新のCPUやMemoryの容量を大きくしただけでは、CPU Moduleの交換が可能なAraに対して明確な差を付けることはできません・・・のでいずれコストダウン競争でやられちゃいますね
デザインで売るやり方カスタマイズ性が生み出す圧倒的な個性を持つAraの前では、メーカーが単発的販売するスマートフォンのデザインでは、持続的な話題性は望めません。
ましてや正面から見たデザインがiPhoneとそっくりのスマートフォンを発売した厚顔無恥な某メーカーとか・・・
iPhone4の表裏ガラス素材を使ったデザインを丸パクリして、平然とその素材感を売り文句にする内股膏薬な某メーカーとか・・・
才能どころか、プライドも良心も無いデザイナーが手がける商品が、この熾烈なAra Marketで生き残れるはずも無く・・・
いや、逆にこの競争に巻き込まれて早々に潰されたほうが、ユーザーにとっていい結果かもしれませんよ
話しは戻って・・・
そうなると、やはり各既存メーカーが生き残る手段は、”高い基本性能と内製ソフトウェアの創り込み”次第ということになります
ここでいう”基本機能”とは以下の内容を指します。
通常使用による電池持ち時間
使用時の発熱
スマートフォンは液晶画面が大きいので、ちょっといじるだけでもガラケーよりも数倍の電流を必要とします。スマートフォンに変えて、異常に電池持ちが悪くなったと感じる方も多いと思います。最近ではdocomoに代表されるように、電池もち向上を謳い文句に商品の売り込みをかけるので、今後更なる省電力化が進むと思われますGJ
次の発熱ですが、皆さんはスマートフォンを使っていて、本体が異常に熱くなるなんて現象に出会ったことはありませんか
この印象だけは絶対にユーザーに与えてはいけません
全部入り国産スマホ「ARROWS Z」の脅威のダメっぷりをまとめた
生涯そのブランドにマイナスイメージをもたらすことになりますよ。
私の周りでもArrowsを購入した人が何人もいますが、皆さん二度と富士通のスマートフォンは絶対に買わないと言ってます。docomoが店舗によって異常発熱による返品に応じなかったことも、この悪い印象を加速させたのは間違いありません。
発熱が酷いメーカーはハード設計の技能が無いと言っても過言ではありません
ここまで開き直れるメーカーってユーザーを馬鹿にしまくってますね
”内製ソフトウェアの創り込み”とは、以下の物があります
独自にカスタマイズしたユーザーインタフェース
各種機能の操作性向上を目指した独自アプリケーション
特にユーザーインタフェースはスマートフォンの使い勝手を左右するもので、これをないがしろにする事は自殺行為です。
各種機能の独自アプリケーションとは、音楽再生アプリケーション、Cameraアプリケーション、日本でいえばOneseg/Fullsegアプリケーション等、製品が独自に持つ多くの機能をユーザーに提供するものです。各アプリケーション間のシームレスなデータのやり取りも、製造メーカー独自仕様のアプリだからこそできるアドバンテージです。同じメーカーの製品でありながら、その使い勝手が機種毎にコロコロ変わったり、突然一部の機能がなくなったりするとユーザーの不信感を煽るだけになります。
個人的にメーカー独自のアプリケーションの完成度を見れば、そのメーカーの企画力、ソフトウェア実装の技術力が判断できると思っています。
ちなみにSharpのユーザーインタフェースは最低ですね
使い勝手の悪さはdocomo Palette UI以下です。はっきり言って度素人が作ったほうがまだましなUIになるかと・・・
昔とあるメーカーがTimescapeとMediascapeという独自アプリを入れたスマートフォンを販売しまして、その後の機種で使い勝手の目的が全く分からないTimescapeが残り、音楽再生、動画再生のMediascapeが消えるという全くもってアフォな展開になりました。最終的にはこのTimescapeは消えてなくなり、Mediaplayerが復活する迷走っぷり。こういう売り文句が迷走する製品を販売するメーカーは、十分気をつけた方がいいと思われます。
ちなみにメディアも馬鹿で、Timescapeをスゲーと散々持ち上げていましたが、ユーザーは皆、何処が便利なの状態。メディアは金でも掴まされていたんですかね
結局、ユーザーにスマートフォンの使いやすさと、これを使った新しい楽しみ方を提供し続けることができるメーカーのみが、Ara投入後のスマートフォン業界で生き残っていけるのだと思います。
単に開発のコストダウンによって安価な製品を作り、低価格で大量に販売するにやり方をすれば、Araを引っ提げて参入してくる中国メーカー及び3rd Partyの波にあっと言う間に呑まれて消えていくでしょう。
中華スマートフォン、最初は安かろう”悪かろう”でしたが、最近は安かろう”普通”になってきてますよ
価格以外の付加価値を、時間をかけてでもしっかり育てることができたメーカーが生き残ります
ほんと”こだわり”の無い国内メーカーはとっとと潰れて欲しいですね
Why dou't you follow the persistence.
”Project Ara”はコモディティ化したスマートフォン業界の”悪魔”となるか? (その1)
”Project Ara”はコモディティ化したスマートフォン業界の”悪魔”となるか? (その2)