ラドゥ・コムシャ、ジャスティン・モーティマー、
ヴィタリー・プシュニツキー
の3名によるグループ展

お引越しをして地下に移動したギャラリー。
なんだか海外のギャラリーに来たみたい!ラブ





ラドゥ・コムシャ「Transcription」
(ある素材から別の素材へ、ある形から別の形へ、
ある概念から別の概念へ)は、発掘、抜粋、
参照から生まれます。彼自身の論理的思考に従って
構築されたデザインは、絵画、版画、彫刻、
インスタレーションなどさまざまな作品に表現されます。
図式的なアートオブジェクトは、彼が影響を受けた
モダニズム建築、*コンクリート・ポエトリー、
無調音楽の要素を視覚的な形態にすることによって、
新しい概念を作り出します。
また、彼がビジュアルアーティストとして
自分自身の中に蓄積してきた芸術や文化、
言語に関わる深い見識を感じさせる作品です。
本展で発表する新作は、2020年にブカレストの
国立現代美術館で開催された
”Reductionist Debate in 4 Colours” 
を展開させた半立体作品です。



空間も展示もかっこよすぎです!
人もいなくて、ゆっくり鑑賞に浸れます。





ヴィタリー・プシュニツキーは、
1967年に旧ソビエト連邦、レニングラード
(現ロシア、サンクトペテルブルク)で生まれ、 
1994年サンクトペテルブルクの美術アカデミー、
グラフィック学部を卒業。現在サンクトペテルブルク
を拠点に活動しています。これまで取り組んできた
作品の中には社会主義リアリズムや現在の
ポスト社会主義表現を示唆するものや、ベラスケス、
ターナー、マグリットのような巨匠を
トリビュートした作品も数多く見られます。
その表現方法はペインティングだけでなく、
ドローイング、彫刻、インスタレーション作品など
多岐に渡ります。本展では2020-21年に制作した
未発表のペインティングを展覧致します。
近年プシュニツキーが描いてきたテーマは、
肉体を通して世界を知覚し思考するということ、
また肉体を失い、空間や時間という
抽象概念としての世界を捉えるということ。
その二つの違い(=Gap)について考察した作品です。
一方、構成ではなく色を通して絵画を知覚するという
彼の芸術表現の試みは「Gap」シリーズの中で
結実し、提示されています。




ジャスティン・モーティマーは、1970年イギリス、
コスフォードに生まれ、現在はロンドンを拠点に
活動しています。本展ではニューヨークの2018年の
アーモリーショーにて展示された「Hoax」、
そしてその後に発展させた「Breed」と「Taxa」の
各シリーズの中から合計4点を展示いたします。
「Hoax」シリーズは、死の瞑想を連想させる
枯れゆく花を描いたヴァニタス作品です。
また同時に、流動的に描かれた抽象背景の中に花を
断片的に描写し、絵画における抽象化とリアリズム
の関係についても取り上げています。
その後、モーティマーは「Breed」と題した
シリーズにおいてスプレーを使用した作品を発表しました。
時に2mを超えるこの大型のペインティングは、
油彩で実物の何倍も大きく描かれた花と、
作品の表面を侵食するかのように広がるスプレーが、
視覚的不協和音を作り出しています。



ラドゥ・コムシャの質感、
ジャスティンモーティマーのアンニュイさがドンピシャでした。