一気に読み終える。
「圧巻の国際謀略アートサスペンス」
と、帯にあるけれど。
わたしの読後感は、ちと違った。
だったら何、と聞かれるとパッと言えないけど。
アートを命がけで生み出した人と。
命がけで守り抜いた人。
どちらも人間であるがゆえの苦悩と争いと哀しみがあり。
我が儘で、やさしくて、たくましい。
それをわたしのような凡人は絵画を見るだけでは想像さえできないから。
丁寧に、文字に起こし
一冊の本としてわたしの手元に(と言っても図書館で借りたのだけれど)
読者に届けて下さったことに感謝します。
何年ぶりかで、美術館に行きたい。
ピカソをちゃんと見てみたい。
そんな気持ちと、深いため息とともに。
ゆっくり大事に本を閉じました。