おはようございます。

有賀千恵です。

年の瀬まで残り少なくなりましたね。

昨日は、場所によりヒョウに変わったとか。
本格的に寒くなって参りましたが、
去年と違い、元気に活動出来ることが
嬉しい限りです。

約七年前のわたしを知る人なら、
びっくりするでしょうね。




さて、今回の婦人科疾患のお題は、
子宮内膜症です。

どんな病気かというと、、、。


子宮内膜症は、月経時に子宮内膜が剥がれ、
体内から出されるはずの血液が残って
逆流してしまうと、他の場所に居ついてしまう
病気です。
 
 
さて、できやすい場所があることを
ご存知でしょうか?
 
 
ぱっと浮かぶのは卵巣ではないでしょうか。

ですが、実は他にも意外なところにも
内膜症はできるのです。

卵管、子宮筋層内、子宮と直腸の間のくぼみ、
はてには直腸、膀胱

その他には、驚いたことに、すごくまれにですが、
胸膜や肺にも出来るとのこと。

子宮内膜症は、後で説明しますが、
この他の意味でもとても厄介な病気です。


また、チョコレート嚢胞有名な病気ですが、
子宮内膜症の一種だとしっている方は
意外と少ないのではないでしょうか?



《チョコレート嚢胞》

先に、こちらだけは、別途に説明します。

一般的には《チョコレート嚢腫》といわれますが、
正式にはチョコレート嚢胞》というのが
正しい呼び方です。

嚢腫と嚢胞では本来違います。

嚢胞は「ただ液状成分が貯留しただけのもの」
であるのに対して、嚢腫は嚢胞壁を形成する
細胞の腫瘍性増殖(制限なしに細胞が増殖
していく状態)を伴っているというところが
異なります。

異所性の異所性内膜が卵巣内に存在すると、
ホルモンの影響を受け、子宮内で起こるのと
同様に増殖・出血を起こすようになります。

出血が卵巣内へ向かって起これば、
卵巣に貯留することになりますが、
一時的な出血であれば、身体がこれを
吸収してくれます。

ですが、この毎月起こる出血と吸収のバランスが
出血する量の方が多い方へ傾けば、
次第に卵巣の中に貯留する出血は当然
増量していきます。

貯留する出血が最初は新しいものでは
赤茶色で水っぽいものですが、
だんだん古くなっていくと
性状が泥状となり茶色に変化するため、
チョコレート様になります。

これがチョコレート嚢胞という呼称の由来です。


大きくなると卵巣髄質内まで拡大し、
時には卵巣のほぼ全体を占めるほど
までに腫大します。

卵巣の表面の内膜症組織は
周囲の組織と癒着することも多く、
その多くは子宮・卵管・大腸(S状結腸、直腸)、
対側の卵巣であり、癒着がひどくなって
一塊になると手術も困難となってしまいます。

チョコレート嚢胞は、癒着を招くことが多いこと、
再発しやすいこと、茎捻転の可能性があります。



《発症時期》

主に、20代~30代で、子宮筋腫との若干の
ずれがあります。
 
そして、その発症時期は妊娠出産する可能性が
高い年代です。

出産と内膜症が重なる可能性があるので、
非常に厄介です。



《症状》

場所により、症状が違いま
紹介するのはあくまでも、主な症状です。
ただ、激痛を伴う下腹部痛、腰痛が
よく見受けられます。

○卵巣
 癒着を招くことが多い、茎捻転、
 卵巣がんになることもある

○卵管
 不妊症、子宮外妊娠になりやすい

子宮と直腸の間のくぼみの場合
 癒着時に排便痛や月経痛、性交痛など

○膀胱の場合
 頻尿、排尿時に痛みがあり、血尿など

○直腸の場合
 血便や下痢など

 

子宮や卵巣に子宮内膜症、または他の病気が
隠れているかもしれません。
 
通常の痛みではないと思ったら、
まずは病院で受診してみてください。


次回は、原因、治療法、妊娠出産について
語りますね。






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