昨日、地元の本屋さんをウロウロして子供たちのプログラミング学習用の本を物色していたんだけど、
ラズベリーパイ(っていう組み立てるパソコン)の解説書の並びに見覚えのある本があって、
え、これ、やっぱこのコーナーなのね、、
ってなった。
科学オタク向けの料理本。
夫のお兄さんのものをいただいちゃったんです。
前にもこのブログに、ANOVAっていう定温調理器の話で登場してます。
その時はブリスケとかチョコレートのテンパリングの話だったはず。
で、久しぶりに開いてみたら目に入ったのがメレンゲの話。
今日もリコッタチーズパンケーキのレッスンだったので、キッチンエイドでメレンゲを泡立てていたからビビっときたのね。
それでちらっと読んでみたところ、
泡立てた卵白はフォーム(発泡体)で、料理の世界の発泡スチロールみたいなものだってことや、
パンは個体のフォームで、メレンゲは液体のフォームだってこと、
それから、卵白が泡立てられると一部の疎水性のタンパク質がほどけて安定したフォームが作られることを学びました。
更に、
メレンゲを泡立てる時はピカピカのボウルじゃなきゃいけないんだけど、
それは油脂があると泡立ちを阻害するからで、その疎水性の部分と相互作用を起こすからで、
でもすでにメレンゲになったものと油脂をあとから混ぜてもそんなにしぼまないのはその疎水性のタンパク質がほどけて安定に役立つ形になっているからだってことがわかった。
泡立てる時はプラスチックボウルではいけない。
なぜならプラスチックというのが化学的には油と同じようなもので、きれいに洗っても表面から油脂を完全には取り除けないから。
ただし生クリームはもともと油脂ベースのフォームなので問題なし。
メレンゲ作りに使用するボウルはできれば銅のものがよく、銅イオンが卵白中のタンパク質と相互作用してより安定したフォームをつくってくれる。
ステンレスやガラスでも構わない。
問題を起こす油脂が残りにくい素材だから。
もし酒石酸水素カリウム(クリームオブタータ)を使う場合(副材料の多いシフォンケーキの時とか使うこともあるよね)は、
銅のボウルではいけない。
酒石酸水素カリウムが銅と反応しちゃうから。
というわけで、
メレンゲを作るときは卵黄が混じらないよう気をつけること。
卵黄には油分が入っているから。
キッチンエイドにプラスチックインサートを仕込むボウルがアメリカでは売っているけどメレンゲには向いてない。
メレンゲの時に使う砂糖は味の面だけでなくフォームの中に存在する水分の粘度を上げてフォームの壁に厚みを持たせることによって卵白フォームを安定化させている。
ということを学びました。
お菓子作りは科学なので、
色々納得しながら作る方が失敗しないよね。
小さい子にも伝わるような楽しいレッスンも、科学にヒントがあるかも。
考えていこう。
久しぶりにANOVAのことを思い出した。
次のバレンタインデー恒例の爆焼きには
ANOVAを使った完璧なテンパリングのチョコを使ったチョコバーもいいかも。