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「あはき法」ってご存知ですか？
あん摩マッサージ師、指圧師、はり師、きゅう師などに関する法律の通称で
「医師以外の者で、あん摩、マッサージもしくは指圧、はり又はきゅうを業としようとする者は
それぞれ、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許またはきゅう師免許を受けなければならない」
というもので、「上記の免許を持たないものは医業類似行為をしてはならない」とあります。
数年前、私がアロマセラピストの資格取得に向かって
トリートメントの練習にいそしんでいた頃。
パート先の薬局に、非常勤薬剤師の男性がいました。
彼の本職は鍼灸師。
寡黙な雰囲気を漂わせる彼は、漢方薬にとても詳しい薬剤師で
調剤事務をしていた私にもとても親切な人でした。
しかし、私がアロマセラピストを目指していることを知るといきなり
「え
あんた、そんなことしてるの
アロマセラピーだかリフレクソロジーだか知らないけど、
外国から入ってきたわけの解らないカタカナ療法のおかげで
我々、鍼灸師は仕事を奪われているんだ
」
とすごい剣幕です。
え～ ちょっと～
なんで～
とパニクりながら
「いえ、奪うだなんて・・・。鍼灸とアロマトリートメントは全く違うものだし、
治療行為ではなく、あくまでもリラクセーションのためで、
お客さんにとっては選択肢が増えただけじゃ・・・云々」と言う言葉に重ねて
「だいたい、無免許の人間がヒトの体に触れて金をもらうなんて言語道断
そもそもはり・きゅうの仕事は、盲目の人に職業の場を与えるためにできたのに、
彼らの仕事をあんた達は奪っているんだ」と一方的に攻める彼。
言うだけ言って、彼がその場を立ち去った後で
しばし茫然・・・
・・・もうかれこれ７年も前のことだけど、
今も鮮明に蘇る・・・。
その直後は怒りが込み上げてきて
なんでそこまで言われなきゃいけないのよ
ヒトの体に触れる仕事だから、きちんと資格取るために勉強して努力してるのに
も～
あんな奴がいる職場なんかやめてやる
なんて心の中で叫びながらも
「自分に起きることは、起こるべくして起こっている。
意味のない現象はひとつもない」
と常に物事をとらえようと努めていたので
頭を冷やして考えました。
「いったい、この現象はどういう意味があるのでしょう？」と天を仰ぎながら・・・
そして天から頂いた答え
「彼は私個人に恨みがあるわけではない。
薬剤師免許や鍼灸師免許を取るには長い年月と
大金が必要なのに、
それに比べて簡単に取れる民間資格で
お金を稼ぐ奴らに腹が立つ。」
（私はまだ”稼ぐ”の域に達してませんけど・・・
）
という感じでしょうか？
要するに、あはき師の免許をお持ちの方の中には、
ここ１０年くらいで台頭したきたいわゆる”カタカナ療法”
に対して、そのように考えている人たちもいるということを肝に銘じなさい。ということ。
無免許なのだから医業類似行為はできません。
アロマ環境協会では、アロマトリートメントを医業類似行為ではなく、
健康増進やリラクセーションのためのサービス業ととらえています。
そして、人体に害を与えてはならない。
医療の受診をさまたげてはならない・・と。
私はこの一件で、アロマセラピスト資格について
深く考える機会を与えられたわけです。
始めにガツンと釘を刺していただいたお陰で
自分のできること。できないこと。
やってはいけないこと。やるべきことを整理できるようになった気がします。
今となっては感謝です
自分に牙をむく人は、必ずしも自分をおとしめる人ではないこと。
その人の事情を鑑みてみれば、その意味がわかってきます。
ある人に言われた言葉
「その方は、あなたの成長のために、悪役を演じてくださったのですね
」
今でも忘れられない言葉です。
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