不眠の女性はたくさんいます。


歳のせいだから仕方ないと、あきらめていませんか?


放っておくとうつなど様々なストレス性の疾患に発展しますし、
すでにうつになっている人は、対策を知るだけでうつの克服のきっかけになります。


実は女性の不眠には、女性に特化した対策が必要なのです。
 
なぜ人は眠る必要があるのか?

睡眠の目的は心身の疲労回復、特に脳の疲労回復が大きな目的です。

 


人は眠らない限り脳を休めることができません。

 


睡眠不足によって疲れやすいという事は、脳の司令塔である大脳が疲れているサインです。

 


記憶力も判断力も低下し、病気になりやすく、またなってしまった病気も良くなりにくい状態になってしまいます。


また新しい血液が、体内で生成されるのも睡眠中です。

 


つまり睡眠というのは生命維持に欠かせない行為というわけです。
 
眠りを妨げる原因

デスクワークによる運動不足


特に事務職である女性の方は、仕事として1日中パソコンと向き合っていることが多いでしょう。

 


パソコンの画面を見る行為は、脳を興奮させるばかりでなく、体の疲れを感じさせないという特性があるのです。

 


体が疲れないと脳が睡眠が必要だと感じない状態になります。

 


またパソコンから発せられるブルーライトも、睡眠ホルモンといわれるメラトニンの分泌を抑えてしまいます。

 


ウォーキングやストレッチなど、適度な運動習慣を心がけると良いでしょう。
 
生活リズムの乱れ


夜更かしが多く、休日も遅く起きてしまうようでは、人間の体内時計は狂ってしまいがちです。

 

 


人間の体内時計は25時間周期と言われており、毎朝地球の24時間周期に合わせて調整されると言われています。

 


休日の寝坊や、昼寝のしすぎは夜の睡眠欲求を満たせてしまい、昼夜逆転の状態になってしまいます。

 


そのことによってホルモンバランスが崩れたり、様々な体の不調の原因になります。

 


さまざまなストレス


心配事があったり、イライラした時に眠れないということを経験したことがありますよね。

 


精神的なストレスは、脳に様々なダメージを与えてしまいます。

 


「寝なきゃいけない!」という強く思ってしまうことも、かえって精神的なストレスになってしまうことがあります。

 


枕やマットレスなどの寝具が合っていない


実は人間は、体の歪みを調整するために、睡眠中に20回から30回も寝返りを打っています。

 


日中同じ姿勢をとりがちな現代人にとって、骨盤など骨格は歪みやすいものとなっており、特に睡眠中の寝返りは重要な意味を持ちます。

 


体にフィットするからといって、柔らかいマットレスや枕を選ぶ人がいます。

 

 


しかしマットレスや枕が柔らかすぎると、寝返りを打つのに必要なエネルギーが過剰に消耗されます。つまり自由に寝返りを打ちづらい状態を自ら作っていることになります。

 

 


睡眠の質の低下だけでなく、腰痛が悪化する原因にもなり得るのです。

 

 


何より、寝返りの打ちやすい環境で眠るという事は、脳内α波の発生を促し脳の疲労回復を
早めることにもつながります。
 

 

 


 
女性の不眠解消の心得① 女性はストレスを溜めやすい

女性は男性に比べてストレスを溜めやすいのです。


その理由は以前の記事でも紹介しました。


例えば女性の脳は、右脳と左脳が協調的に働くことに優れており、コミュニケーションなど、人と関わっているときにいろんなことに気づきやすいのです。

 

 


髪型が変わったとか、腹の雰囲気が以前と変わったとかそういう細かい事は女性の方が気づきやすいですよね。
女性は会話しているときに言葉以外のいろんな仕草に気づきやすいのです。

 


それは社会に出て様々なプラスの影響として働く事があるのですが、いざストレスを受けるとマイナスにはたらきます。

 


いろんなことに気づきやすく、しかもそれを正確にインプットしてしまうため、嫌な思い出が臨場感たっぷりに思い出されるのです。

 

 


女性は同じストレスを何度も何度も繰り返して受けやすいと言われているのです。

 


 
そしてもう一つ女性は男性に比べて自律神経を乱しやすいのです。


というのは月経周期が関係しています。

 


女性は月経周期によってホルモンバランスが変動します。

 

 


女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンという2種類のホルモンがあり、エストロゲンが働くと髪がつやつやになり、肌もハリが出てきて、精神的にも安定し幸福感を感じやすくなります。

 


これに対してプロゲステロンは、肌荒れや便秘がちになったり、精神が不安定でイライラしやすい状態になります。

 


しかしプロゲステロンが悪い働きばかりすると言うわけではなく、女性が妊娠・出産するために欠かせない働きをするホルモンなのです。


大切なのはこの2つの女性ホルモンのバランスです。

 


月経や妊娠や出産、そして閉経など女性は女性ホルモンの変動を迎える時期が人生の中でたくさんあります。

 


女性ホルモンの変動を迎える時期は、自律神経を乱しやすい時期ということになります。


そして女性は月経周期があるため、栄養のバランスが崩しやすいといえます。


特に月経による出血で、鉄分がたくさん排出されるので、鉄不足に陥りやすくなります。


以前もお話ししましたが体内の鉄分は精神を安定させる脳内ホルモンの生成に欠かせません。
 
 
以上のことから”女性はストレスを受けやすい”ということが言えます。
 
 

 


女性の不眠解消の心得② 女性のストレス対策は男性とはちょっと違う。

女性のストレス対策は男性とはちょっと違います。


もちろん男性のストレス対策も、自律神経を整えることや脳内ホルモンの分泌を促すこと、疲れをためないことなど、女性と共通する部分はあります。

 

 


しかし男性と女性の違いは、女性の”ホルモンバランスの崩れやすさ”にあります。

 


女性のストレス対策はホルモンバランスを重要視することが必須です。


もちろん男性にも男性ホルモンの分泌を正常に保つことが、精神の安定につながりますし、


最近では男性の更年期障害というものもありますので、

 

 

男性もホルモンバランスを考えなくてはいけない時代に生きているのかもしれません。

 

 


しかし人生のうちで女性ほどホルモンバランスの乱れをきたす機会は少ないでしょう。

 


女性の場合ストレス対策として、一般的なストレス対策に加えて、女性ホルモンの乱れが原因ではないか?という視点を持って原因を疑った方が良いでしょう。

 

 


 
女性の不眠解消の心得③ イライラや冷えは不眠を招く

体が冷えたり、イライラしてる状態は不眠症を招きます。

 


よく「イライラしたら寝るのがいちばんだ」なんてことを言いますが、それができたら苦労しませんよね。

 


眠れないからイライラするし、そもそもイライラしていたら心が落ち着かないので夜も寝れないことがあります。


それは男性の私でもよく経験があります。

 


また女性の場合は、体が男性より冷えやすいです。

 


と言うのも女性は、男性に比べて筋肉量が少なく、基礎代謝も男性より低いです。


体の臓器の大きさも違いますので、エネルギー(熱)を作る量も男性と比べて少ないといえます。


だから秋から冬にかけて、体が気温の影響を大きく受けるのも女性で、男性よりも女性の方がダメージが大きいでしょう。
 
また甘いものが好きという女性が多いのも、体が冷える原因なのかもしれません。

 


炭水化物、糖質など甘いものを多く含む食品は体を冷やす習性があります。


どうしてもイライラしたりすると甘いもの食べて、ちょっと幸せな気分になりたいですよね。

 


しかしそれが度を過ぎるとかえって体に毒になります。

 


なぜ体が冷えると不眠につながるかというと、冷えると内臓が十分に働かなくなります。

 

 


特に胃腸や、肝臓が冷えて十分に機能しないと、体の内分泌系がうまく働かず、自律神経のバランスを崩します。

 


それに体内時計の役割もするセロトニンは、腸内環境が整っていないとうまく生成されません。

 

 


また胃腸がうまく働かずに便秘がちの場合は、腸内の悪玉菌が増えて、腸内環境が乱れた状態になってしまいます。

 


そうなると脳内ホルモンであるセロトニンやドーパミンはうまく生成されずに、イライラや不眠に陥ります。

 


体が冷えると、こうやってメンタルをやられてしまいます。

 


また冷え以外にも、女性の場合ホルモンのバランスで精神面が左右されます。

 

 


特に生理前にイライラしてしまう症状は、女性ホルモンのプロゲステロンが優位になっているからと言われております。

 


生理前や出産後、更年期と女性ホルモンが偏ったり少なくなったりする機会が多いので、
特にそのタイミングで病的にイライラしたり、病的な不眠症状をきたしてしまうことがあります。

 

 


冷えを解消して女性ホルモンのバランスを整える事は、イライラの解消、そして不眠の改善につながります。
 
 
女性の不眠を解決する3つの対策!

①体を温める温活

 


冷え対策として、体を温める習慣を身に付けると良いでしょう。


シルクの5本指ソックスを、重ね履きしたり、朝と夜寝る前にお白湯を飲むことをお勧めします。

それをするだけでも約1ヵ月で体質改善が現れてきます(個人差はありますが、私がそうでした)。

 


特にオススメなのが、生姜をすりおろしてその絞り汁をお白湯入れることです。

 


これを朝晩飲むだけで、体が芯まで温まるという実感がすぐに得られるでしょう。


また5本指ソックスを重ね履きしたり、湯たんぽを使って足を温めることは、全身の血の巡りを良くすることにつながります。


東洋医学では頭寒足熱という健康の基本的な考え方があり、下半身を温めることが血液とエネルギーを全身に巡らす健康長寿

の源だと考えられています。

 

 


②インナーマッスルを鍛える


女性の骨盤内には、骨盤内臓器といわれる女性にとって重要な臓器があります。

 


骨盤内臓器は、女性ホルモンを正常に分泌させる上で必要な臓器です。

 


それは子宮や卵巣、小腸大腸などの臓器のことを指します。


骨盤が歪んでいたり、正常に動かなかったりすると骨盤内臓器の働きも不完全なものになります。

 


骨盤周りについているインナーマッスルの働きを高めることは、骨盤内臓器を守り機能を高め、また腰痛の予防にもつながります。



そのためにはインナーマッスルトレーニングやストレッチをする習慣を身に付けると良いでしょう。

 


インナーマッスルの機能が高まると、姿勢が良くなり基礎代謝が上がりやすいのでダイエット効果という副産物も得られるでしょう。

 


また自律神経を整える効果があるので、インナーマッスルを鍛えること自体も女性の不眠の改善にもつながると言えます。

 


 
③ハーブ、食事による女性ホルモンの分泌促進

 


女性ホルモンを生成するために、食事を見直すことやハーブを摂取することも女性の不眠対策になります。

 


例えばハーブにおいては、女性ホルモンの働きを活発にしてくれる種類のハーブティーやアロマの精油もあります。

 


例えばレッドクローバーというハーブは、女性ホルモンと似た働きを持っており、加齢に伴うエストロゲンの減少による様々な不快な症状に対応した女性のためのハーブといわれています。

 


肌の潤いのキープや、女性らしい体を作るためにも必要なハーブです。


またチェストツリーというハーブは古くから月経痛や月経不順など婦人科系の症状に対応したハーブです。

 


ヨーロッパでは古くから重宝されており、薬用植物として利用されています。


女性ホルモンの1種であるプロゲステロンの分泌を整える働きがあるので、女性特有の体調不良に対応したハーブです。



 
また食事療法に関していえば、女性ホルモンと似た働きをする成分を含む食材があります。

 


女性ホルモンに似た働きをする成分の代表格として、大豆に含まれるイソフラボンが有名ですね。


特に更年期をこれから迎えるという女性にとっても、イライラして寝付けないという女性にとっても注目の

成分です。

 

 


イソフラボンにはエストロゲンに似た作用があり、一生懸命豆乳を飲んだりイソフラボンのサプリメントを取り入れる女性もたくさんいます。
イソフラボンには、エストロゲンの働きはしますが、プロゲステロンの作用はありません。

 

 


どちらか一方が偏ったりすると、婦人科系の疾患になるリスクが高まるとも言われております。

 


サプリメントを選ぶ際は、ホルモンバランスのことを考えたサプリメントであること。

 


また吸収力に優れたものを選ぶことをお勧めします。
 
 
 
おわりに
 
女性と男性では脳の作りにも違いがあるし、体の作りにも大きく違いがあります。

 

 


構造が異なるという事は、当然機能も異なってきます。

 


それゆえストレスへの対応策も、女性と男性では分けて考えるべきです。

 

 


一般的な不眠対策を行っても、結果がおもわしくなかった場合、女性特有の構造と機能にフォーカスしなければいけません。

 

 


特に女性の場合は女性ホルモンを分泌させる臓器を整えること、

 


体を冷やさないこと、女性ホルモンの分泌の元となる栄養素やハーブをとること。

 

 


これらが結果的に女性のリラックスにつながり、女性に特化した不眠対策につながります。