前回のつづき。



「当時先生は70歳を越えていたと思います。


先生は一言も言わず、私の参考書の問題に10問ほど


印をつけ、無言で返されました。


私はその問題をノートにやり、チェックしてもらうためだけに


明くる朝の7時までに、新宿の予備校へ行きました。


そして、最初の問題が間違っていたならば、


ノートに大きくバツをつけられ、無言でノートを突き返される。


この生活がほとんど毎日つづき、半年を過ぎたころ、


先生が勘違いをされ、ノートに大きくバツを…。


しかしすぐに気付き、「すまん!これをあげよう!!」と、


小さな石のホルダーを私にくれました。


ここまでの半年間先生からは声をかけられていないんです。


驚きましたよ!この石のホルダーは今でも私の宝物です。


そして受験が終わり、結果は…不合格。


先生からは一言、「なぜ、君が落ちるんだ!!!」、と。


私は不合格のことも忘れ、その言葉が嬉しくてね~。



先生には約2年間ノートを見ていただきましたが、


このたった5分間の2年間が今の私の数学の源になっています。


みなさんはたった5分間、ノートを見てもらうためだけに、


毎朝朝5時の起き、これを2年間続けられますか?」



「破」おわり。つぎ、「急」につづく。