『宴遇永安 Yummy Yummy Yummy』

2025年　10月～　中国　全32話予定

出演

沈韶光→王影璐

林晏→李昀锐（李昀鋭）

沈建设（沈建設）→冯嘉怡（馮嘉怡）

沈韶杰→昌隆

李凤霞（李鳳霞）→隋俊波

沈央央→韩陌（韓陌）

刘常（劉常）→扈帷

ポスターだけを観ていると、女主が譚松韻にしか見えなかったが、王影璐だったよ笑

ネタバレ　第１話～第６話。

現代で飲食店を営む沈家が、その先祖である林晏の元へ穿越するところから始まるが、一人ではなく家族全員で穿越するところが新しい。

宣伝動画を撮るため、沈家の祖先の居住地だった雲水苑を家族と共に訪れた韶光は、奇妙な一本道から先祖の時代へ突入する。後ろから追って来た家族も一緒だったことに安堵するが、混乱の中、ほどなく一家は自分達が穿越したことに気付く。

それでも全く悲観することなく、現代へ戻る方法を探りながら過ごす沈家の明るさがいい。

ひとまずは銭を稼ぐため、道端で飲食の提供を始めるが、すぐに先祖である林晏とも遭遇する。

林晏は寒門出身であるものの、異例の皇帝による指名で長官へ任命された優秀な男である。しかし朝廷には、その境遇に嫉妬して敵視する者が多いため、常に足を掬われぬよう周りを警戒している。その緊張感の中、先祖に会えた喜びを隠せぬわちゃわちゃ一家にゼロ距離で接近され、警戒心はMAXである。

どうにか現代へ戻りたい一家は、穿越した雲水苑へ戻ればその糸口が見つかるはずだ、という思いで潜入することにするが、そこを住居とする林晏から見ればただの怪しい一家であり、ますます疑心はつのっていく。

それでも苦し紛れに韶光が婚約者と口にしたことで、雲水苑へ迎え入れねばならない事態となる。ただ婚約者と告げられただけでなく、誰も知らぬはずの自身の過去を韶光が知っていたからである。

これはかつて韶光が祖父から聞いていた先祖の経緯であり、記憶力半端ねぇなと思いながらも、この記憶力の良さに救われた格好となる。

まんまと雲水苑への潜入に成功した一家は、早速、現代へ戻る鍵を探すことになるが、そのための不審な行動も林晏への警戒心を煽ることになる。

先祖の掛け軸を拝んだ後に穿越したんだから、実物に向かって拝めば帰れるんじゃね！？とかいう謎の理論で、睡眠中の林晏へ家族全員でぺこぺこする姿はほんと笑える。明るくて凄くいいんだよね笑

一家が現代へ戻る方法を探る間、林晏も一家の目的を探ることにするが、無邪気に過ごす一家の様子に自分を貶めるような怪しい行動は見当たらず、追い出す口実もなかなか掴めない。

どうみても度々の苦しい言い訳との辻褄が合っておらず、林晏を躱せるはずはないのだが、謎に滞在を許されているのは、林晏の過去話や８８８８８の鍵の件などで、何者なのかという興味の方が勝っているからだと思われる。全て韶光の芝居とその記憶力による功績か笑

林晏は、過去に崔家が貶められた件を探って、父親の冤罪を晴らそうとしている。そのために名前を変えて血反吐を吐きながらこの地位まで昇り詰めたのである。生真面目な林晏の傍らで、力の抜けた一家の緩さが対比となっているが、侍衛の劉常さえもコメディ展開の中で林晏だけが浮いている。

ほどなく転機が訪れる。

いよいよ探る意味もなくなり、不要になった一家を追い出すことにした林晏は、劉常へその旨を命じるが、それを言葉通り一家の「埋葬」と勘違いした劉常は全員を眠らせて埋める準備を始める。

これが頭にきた韶光の捲し立てる言い分は、穿越ありきのため林晏に分かるはずもないが、事実、部下が命を誤って命を奪おうとしていたことは林晏へと猛烈に反省を促す結果となり、立場はあっさりと逆転する。これまで多くの苦渋を味わってきたはずだが、曲がらず正道を歩んできた林晏は、その性根も優れている。

この韶光のガチギレに感銘を受けたのか、ここから林晏の心境は変化を遂げる。これまでとは真逆で沈家へ寄り添いながらの日々となり、韶光を見る目などは既に恋である。長公主の宴会へ参加した時などは、沈家を遠くから見守り、ウザ絡みの輩も自ら出向いて撃退している。

この宴会では他にも、長公主に気に入られた料理がこれからの一家への好機となりそうだが、隣に座っていた素敵男子の柳丰（趙順然）は、当て馬候補かな、、、

これ完全に譚松韻じゃん笑

しかし古代で先祖と恋に落ちると、色々噛み合わぬことも生じるが、どういう流れに持っていくんだろう。現代で林晏を追って穿越したのを考えると、実は彼も穿越してるんだろうか。そうなると現代には戻れなくないかな。

つづく

追記ネタバレ　第７話～第10話。

ついに現代へ戻る方法を見付け、先祖にも挨拶を済ませたのに、同じ場所で目を覚ました韶光は絶望する。傍らで、韶光以外の家族は現代よりも古代の方が居心地が良く、戻ることにもそう固執していない。

韶光には、この地がどこか自分の場所ではない思いがあり、居場所を失くしたように感じてどうしていいのか分からなくなっている。これまで家族を牽引して何事も明るく解決してきた韶光が、ここで一生過ごすのか、或いは突然戻されるのかの落ち着かぬ思いで沈んだ日々を送る姿は、観てる側も若干つられて落ち込む羽目になる。

悶々と日々を過ごす中、池に落ちたところを助けられた韶光は新たな出会いを果たす。

序盤に、難癖を付けてきた意地汚そうな雲来酒店の店主に奴隷として買われた阿圓は、元々は平民だったが、騙されて奴隷契約を交わし、そこから奴隷の身分に成り下がった経緯がある。気立てが良く働き者の阿圓は、それでも店主に虐待を受け続け身体は傷だらけである。

一期一会だと思いつつも、韶光には阿圓のことが頭から離れず、平民から奴隷へ身分が変わる仕様を林晏へ訊ねるが、その回答から、実は意地汚い店主が阿圓を騙して奴隷として扱っているだけだと分かる。この分かりやすい意地汚さがステレオタイプの悪人で、もはや腹を立てる価値もない。

林晏の情報を手に、再度、阿圓を訪ねた韶光は、虐待を受ける姿を目にして止めに入るが、未だ現代と古代の挟間で割り切れぬ思いがあり、現代人の自分が古代の問題に深入りするべきではないと思い直す。いつ現代へ戻されるかも分からぬ中、その後の阿圓に対する責任を自分には取れないため、ここは傍観するしかないとその場を去るが、すぐに石を両手に携えて戻って来た韶光に心の中で歓喜した。

ここからは事前に示し合わせていた林晏の力で、店主をぎゃふんと言わせることに成功するが、やはり救ったその後の阿圓の未来は自分では責任を取れないと心を悩ませる。

林晏もその様子が気になっていたため、未だ落ち込む韶光をやんわりと元気付けて説得を試みるのだが、表情も口調も何もかもが優しく最高なのだ、、、

ほんと優しいんだけど、どうなってんの。

林晏の説得が的を得ていたのか、すぐに捜しに追いかけた韶光を目にした阿圓の安堵する姿は実に和むシーンだった。

韶光と阿圓を見守る心優しい家族。

この辺りから悶々とした気持ちを吹っ切った韶光は、林晏への婚約者という嘘が継続中だった件も解消し、今のところの憂いは何もなくなったようだ。しかし林晏の方は、婚約解消をすると言いながらも、この時はそれを打診するつもりはなかったんじゃないか、清々しいくらいバッサリと婚約解消の証書を渡されたことに若干戸惑いが生じている。かわいそう笑

阿圓を家族に迎え、いよいよ店を構えて商売を始めた一家は、元気を取り戻した韶光の度々のひらめきで困難を乗り超えて行く。引き続き雲来酒店の店主はウザイが、なんというか、ただ一家のわちゃわちゃを観ているだけでもめちゃくちゃ楽しい。

つづく

宴遇永安 Yummy Yummy Yummy 第10話まで。