世界一幸福なシロクマ

世界一幸福なシロクマ

いや、べつに世界一幸福な狼でもいいんですけど・・・人間ドックの時、麻酔が効いてると思ったらしいナースに入ってくるなりデカっ!とつぶやかれて、えっ、と言ってしまって気まずくなった事があります。こんな奴ですがどうかよろしく。

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一年ぶりに自分のページにログインしようとしたらIDとパスワードを忘れるという事態に驚いた。

まあ、その後放ってしまったのだが捨てるのも折角作ったのにもったいないと思い直して今日復活させました。

まあ、これからは不定期に何か書いていこうかと思う次第であります。

4才の時から鍵っ子だった。

その頃は幼過ぎて分からなかったが、小学生になってからすぐに理解した。

それは午前だけの授業の日。

家に帰ってくると、たいてい近所の工場の物置の所で昼休み中の『当時で云う処の有職少年達』が集まって車座になってトロを薫らせていた。

一斗缶から直接お猪口に垂らして紙袋に入れて廻しながら軽く酔っていたのである。

後に私が中学生になった頃、アンパンなるものが流行ったが、このトロの存在をを知っていた者からしてみれば、ビニール袋に入れても瞬間に溶けてしまわない程に薄めた物などただの紛い物でしかなく、それを得意になって話している不良達を可哀そうに感じていたものであった。

しかし乍ら、このトロパーティーともいえる光景は一人の正気を失った少年の部屋に引き籠ってからの自決や、時と共に少年達も大人になり何所かに行ってしまう事により何時しか自然と消滅してしまった。

勿論、私の友人の中にはこのトロに嵌って十代で歯が丸くなっていた者も居たが、周りにいた大抵の者はトロがいかに愚かしい物であるか理解して手を出す者は居なかった。

それは私も同じである。

まあ、タバコは中学生の頃に悪戯はしたが、それも二十代でやめてしまった。

その理由は勿論、健康の為、である。

やっぱり私は少しでも長生きしたいのである。

私は無法者の子ではない。

ただ無法者が比較的多い地域で育った。

それでも私の両親は善良な人たちである。

故に私はごく普通の家庭で育った。

だが子供の頃の私はまるで無法者のように振舞ってしまう事を何故だか自然と選んでしまっていた。

しかし幸いにも途中で気が付いた。

私は思い切り殴る事は出来ても引き鉄は引けない。

ましてやあやめるなどと出来ようもない。

そこで私は自分が優しくなれる事を知った。

まじめな市民になれる事を知った。

私は無法者に成れなかった。

とても幸運である。