夜の音


それは、静謐



調べは途方もなく単調で深い



じっとしていようか



必ず朝の光とともに明日は来るのだ



調べは単調で深い



まぶたの裏には様々な光景が浮かぶ



アンデスの山々がそびえ立ち


コンドルが飛んでいる

色鮮やかな服を纏った民が二人寄り添って水を運んでいる


おや


コンドルは嘴にくわえていた手紙を落とした


手紙は風に流され舞い上がる


快晴


光は強く暖かい


手紙はやがて落ちるところを定めたのか、ひらひらと降りてきた


絵描きの老人は拾い上げた




「静謐」




その時老人は、大きく息を吸い込んだ



遠くはるか彼方の、一人の若き者を想いながら

知らなくてはならないことがある



知らなくていいことがある



生まれては、何を為すべきか



何のために



未知なものに触れたい


素直な心で



自分のために



何か起きる前兆、予兆を感じる瞬間がある

別に宗教家ではない

事実

偶然が重なる瞬間がある

村上春樹も「東京忌憚集」の中で度々語っている

パウロ・コエーリョ著「アルケミスト」では大いなる力として通じるものがある


最近この偶然が特に起きる


普段あまり会わない友人と、初めて昼にレストランで遭遇した

会うなり彼は驚いたように、「今日の夜ちょうどお前に電話しようとしてたんだ、ちょうどよかった」と


また先日、ふと大学時代に学んだインドの「断食」というフレーズを思い出していた

次の瞬間、テレビのCMから、「アカデミー賞受賞作『ガンジー』二夜連続放送」、と流れた

また、新聞を読んでいたら、「富山県南砺市のワイン、バレンタイン用に発注受付開始」とあった

南砺市を知らなかったので地図を広げていると、前で映っていたテレビから、「今日は富山県は南砺市」に来ていますの声

目立たない町の「町おこし」の番組で、市民が作ったソリにお笑いのメンバーや市長が乗っては転げるという番組は盛り上がっていた
あまりの偶然だが、事実だ

だめ押しでもう一つ

仕事中の話

私はとある書類を郵送しようとしていた

しかし、その書類はとても例外的なもので条件付きの申請のため、ただ送ると勘違いをさせかねない

どうするかしばらく悩んだ末、電話で説明しようと手にかけた瞬間
その方が窓口で立って私を呼んだ


最近はこういうことが1日に数回起きることも珍しくない

何かの予兆か暗示か

引き寄せる何かの転機があったのか

その理由を探り

何か答が出るかもしれないと期待を含み

機会をみて書いてみたい