2023.5.28 慈眼堂を下っていくと見えてくるのが滋賀院です。

=滋賀院=

創建 1615年(元和元年)

開山 天海

本尊 薬師如来

宗派 天台宗

寺格 延暦寺本坊(総里坊)

札所 びわ湖百八霊場(9番)

滋賀院は、1615年(元和元年)に江戸幕府に仕え「黒衣の宰相(法体にありながら俗世間で政治に参与して大きな影響力を持つに至った日本の権力者の側近)」とも称された天台宗の僧天海が、後陽成天皇から京都法勝寺の建物を下賜されてこの地に建立した寺院です。1655年(明暦元年)には後水尾天皇から滋賀院の名と寺領1,000石が下賜されましたが、滋賀院御殿と呼ばれた大きな建物は1878年(明治11年)の火災により焼失し、比叡山無動寺谷法曼院の建物3棟が移築されて再建されました。

⑥書院

⑦殿上輿(江戸時代中期の作) 比叡山の勅会(皇室・天皇より直々に命じられた法要)には勅使(天皇のお使い)の参向があり、その際に利用した輿です。10人で担いでいたようです。

⑬涅槃図

⑮不滅の法灯 延暦寺根本中堂には1200年以上も灯し続けられている不滅の法灯と同じ灯火を、延暦寺西塔の本堂である釈迦堂にも灯しています。その内の1つを外して滋賀院に持ってきた実物の燈籠です。

⑰杉戸絵

⑱天台座主接見の間

㉑宸殿から望む滋賀院庭園

㉕庭園は小堀遠州の作で、池泉鑑賞式庭園です。庭園の規模は大きくはありませんが、斜面を活かした立体的な庭園は、見えている以上に大きく見えます。

㉘書院の2階

㉙織田信長が寄進した大鏧子(だいけいす) いつの間にかアメリカに渡っていたものを、1977年(昭和52年)にカリフォルニア州のドナルド・レ・クレィア氏が延暦寺に返還寄進しました。

㉜長棒 天台座主の乗り物

㉟内仏殿 仏殿は写真不可となっています。

㊻勅使門