通し稽古もいよいよ大詰め

ここにきてグッと作品の完成度が上がってくる。

それはボスの作品への深い理解やこだわり　スタッフの細かいところまでチェックしアドバイスを与えてくれるプロの仕事　音響や照明のプロの仕事---- それらに助けられて私たちも頑張る。

いつものことながら　チケットを予約して楽しみに待っていてくださるお客様を失望させたくない。

既に1000人を超える方が予約してくださっている。

今年の作品も私には忘れられない芝居になると思う。

2009年に入団して初舞台がこの作品だった。

そのあくる年に乳がん発症

2010年に降板して治療に入り　２年続けて休演した。

命はいつ終わるかわからない。

健康だと思っている自分の身体に爆弾が隠れていた。

それは　ぼーっと生きてきた私に　生や死を目の前に突きつけた。

今　以前の生活に戻り日常も戻ってきたかのようだが　やはり自分は変わったと思う。

執着しないで　淡々と　でも　濃く燃えながら　さいのツノのように生きていきたい。

賽の河原で石を積む亡者の群れ

私も　人生の後悔をひとつひとつと数えながら積み上げるのだろう。

されど　己の道を行く。

ただ　歩こう

雨を降らせたいのなら　降らせるがいい

ただ　歩こう

さいのツノのように！

本番直前