グループホームに母が入居して一年が経った。
納得して入所したわけではない。
半ば騙すようにして連れて行き そのまま1年間一度も家には帰っていない。
一度家に連れて帰ってやりたいと思っていたので 施設の担当者とも相談の上 一時帰宅してみた。
足元がフラフラしているので 目を離せない。
抱えるようにして家に入る。
いつも座っていたリビングテーブルへ。
食器や人形や写真や 母が書いたお習字を見せる。
あまり喋らず 反応も薄い。
何十年も朝から夜までお客様の髪をカットしたりパーマ当てたりしていたお店
ところが「行きたくない」「嫌だ」
この反応はショックだった。
好きで美容師になったのではない 一家の大黒柱として収入を得る仕事を選択した母の思い
もうホームに帰るね あそこでずっといるね と。
一年前 こうなることを願っていたのに あまりにあっさりとした母の様子に涙が出てきた。
自分勝手だね 私。
ありがたいことだと思わなきゃね。
ホームの職員さんに感謝。
主に感謝!
穏やかで明るい時間が少しでも多くありますように。