みなさん、こんにちは。今日はぐっと冷え込んで冬らしく雪の結晶
なりましたね。
気温の乱高下に体調を崩したりしていませんか?
どうぞ、ご自愛くださいませ。

今日は、市民ミュージカルについて書きます。
私と須賀先生の出会いは、高知市文化振興事業団主催自主事業
第1回高知市民ミュージカル「Ryoma」だったことは以前
書かせて頂きました。
また、編集のボヤキでもぼやかれておりましたね。
(ちょー恥ずかしいですが、写真は22年も前です。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。)

第1回市民ミュージカルは、今から22年前に上演されましたが、
その後、
第2回「津野山物語」
第3回「絵金」
第4回「光の中で」
第5回「音の旅人」
とその歴史を刻んできました。

須賀先生が、振付けを担当したのは、第1回目から第3回目まで
です。振付けはもちろんですが、須賀先生の存在が柱となり幾度
となく訪れる難関も突破して上演にたどり着きました。
この辺りのことは本にもかかれておりますので、これ以上の事は
ここでは控えさせて頂きますね。

第5回「音の旅人」は、武政英策さんを描いた作品です。
制作にあたり、当時を知る方々にヒアリング取材をしたり、
資料を集めたり…。その活動は、よさこいに関わっている
私にはとても有意義な体験となりました。

物語は、音楽の先生、結が武政さんの話しを聞いて自分の壁を
のりこえていくという筋なんですが、後半は、よさこいが始ま
る頃の高知、戦争で荒廃した町から人々が立ち上がったあたり
から、武政さんが天に召されるまでを描いています。

この作品は、4年前に高知市文化プラザかるポートで上演され
ました。その後も、武政さんとよさこいに焦点をあててダイジ
ェスト版を作り高知市内の小中学校へ上演訪問しています。
実は昨日、今年の最終公演が終了しました。

高知の子供達でも、昨日の学校では、よさこいを踊ったことが
ない子が半数ほどいました。よさこいのルーツを知らない子供
はほとんどです。
いえ、子どもどころか、大人も知らないと思います。
それを伝えるには、とてもいい内容です(=⌒▽⌒=)。

その中に何回聞いても感動する大好きな一説があります。
武政さんが音楽を創って最初のよさこい祭りが終わった後、歌詞
にある「ジンマもバンバも」は下品やと批判がおこりました。
そして、その後フランスのニースからよさこい招聘の話しがもち
あがり、荒谷先生(日本舞踊若柳流の先生)が、チームを編成し
て初の海外遠征へでかけました。日本語がわからんフランス人に
よさこい節を歌ってもかわらんろうからと荒谷先生のアイデアで、
笛と太鼓だけで、サンバのリズムを取り入れて踊ったそう
です。これが大好評で、海外遠征の幕をおろしたそうですが、サン
バのリズムを取り入れたのが、高知のよさこい鳴子踊りを壊したと
当時、大批判が起こったそうです。それをきいた武政先生が次のよ
うに言ったそうです。

郷土芸能は民衆の心の躍動や。
どこの誰べぇが作ったかわからんもんが、
忘れられたり、間違うたりしながら次第に
カドが取れていくもんや。
要はみんなが楽しめりゃえいがよ。
歌詞も曲もリズムも、時代に合わせてどんどん
変わっていけばえい。


一番最初によさこいを創った武政さんがこういう風に
言ってくれたからこそ今の発展があったんですね。

須賀先生の創ったよさこいにもいろんな批判がありましたね。
トラックの上で踊って盛り上げが翌年、踊り子が地方にあが
るのは禁止になりました。鳴子をおいたら、翌年から地面に
鳴子をおかないというルールができ、1列になったら、後ろ
に後退するので、前に進む様にという指示がでました。
今のよさこいのルールの半分くらいは、須賀先生が創ったと
いったら言い過ぎですかね。
どんな批判をあびても、先生はいつも笑顔でした。
でもきっと心の中では傷ついてると思うのですが…、
そうだとしてもそれを微塵も感じさせませんでしたね。

さて、話しを元にもどして…そして、台詞は続きます。

「えいか、よう聞きや。この世の全てのもんは、いつか
形を変えていく。けんどね永遠に続くもんもあるがよ。」
「うん。目には見えんけんど、ちゃーんとあるがぞ。」


そして、「果てしない想い」という歌に入って行きます。

道は果てしなくて、この一生じゃたどり着けない。
だけど、次の誰かがその先を歩くだろう、
いつかその人も疲れ、願い半ば朽ち果てるだろう。
けれど再び誰かが思いをつなぐ。
町並みは変わり、流行はめぐり、いつか言葉さえ意味を
変えていく、それでもつながるこの思いだけは永遠だ


この空の果てまで、この時の彼方まで伝わっていけ
音楽を愛する想い、自由な心広げ、時代を泳いで行け、
永遠に続くもの、それはこの想い。


武政さん、荒谷先生、そして須賀先生と繋がってきた
「想い」
この「想い」こそがよさこいの核なんだと思います。

音楽を愛する想い
郷土を愛する想い
人を愛する想い
そして、須賀先生の地球を愛する想い

その他にもたくさんの人々の想いが連綿と繋がっている
のですね。
それぞれの想いを大切に…。

みなさん、須賀先生や先人のみなさんが残してくれたこの
「想い」を…
そして皆さん自身の想いを…

次の世代へとしっかりつないで行きましょう。


よさこいがある時代に生まれてよかった
須賀先生に出会えてよかった
出会いを繋いで行く「想い」をこれからも大切に
ともに踊って行きましょうね。ヾ(@°▽°@)ノ

今日も長文。
最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

千賀

~追伸~
この台本を書いて下さった高橋亜子先生の力で見事に
言葉になりました。そして、素晴らしい作品を創って下さった
演出の小川先生、大原先生、作曲の玉麻さんに心から感謝します。