イタリアのむかしばなし

「梨の木ペリーナ」

イタロ・カルヴィーノ 再話

関口英子 訳

酒井駒子 絵

BL出版

2020.9.10初版

 

 

 

 

 

 

図書館で目に留まりやすいように、立てかけられてあった絵本です。

見てしまったら、そりゃ~素通りできないでしょ、この表紙!!

開いて見てみたくなるでしょ、この表紙!!

 

昔むかし、梨の木を育てている家で、毎年王様にかご4つ分納めていたのに、その年は足りなくて、その家の男が、足りない梨の代わりに末の娘をかごに入れて、王様の宮殿へ。

王様の召使いとして、テキパキ働いていたペリーナ。他の召使いからのやっかみから、宮殿から追い出され魔女の宝物を取りに行くおはなし。

 

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ペリーナと王子さまの画は、微笑ましい。

(わたしのイメージよりだいぶ年齢が低く描かれてある)

でも三っつの関所。かまどにいる三人のおばあさん、三頭の番犬、赤い血の池の、おどろおどろしさも、ギョッとするほど。

魔女のようなおばあさんのところは、やさしいクリーム色。

圧倒的な酒井駒子さんの画で、お話が進んでいった感じ。

 

むかしばなしで、最初、親が梨の代わりに子どもを差し出すまさかの展開に、ウソでしょ~とはじめ思いましたが、昔日本でもあったと聞くし、悲しいかな今も・・・小耳にはさんだりするので、あながちおはなしの中だけの話ではなく、むかしのイタリア地方でも、ここは現実的だったことの反映かもと思ってしまいました。

 

あ~~~

梨の木の上で眠ってしまったペリーナの画

額に入れて飾っておきたい!!