小川糸さんの
「ライオンのおやつ」
【お母様と葛藤をかかえながら生きてきて、そのお母様がガンになり、余命宣告され「死ぬのが怖い」という言葉を聞いたのをきっかけに描かれたいう本】
本の説明より
人生の最後に食べたいおやつはなんですかーー若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた。ーー食べて、生きて、この世から旅立つ。すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。
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・付箋いっぱいすぎ!!
(残しておきたい言葉がいっぱいすぎ!)
その中から
「おやつ」の部分を特化して少し抜粋・・
・「おやつを前にすると、誰もが皆、子どもに戻る。きっと私も、おやつの時間は子どもの瞳になっているのだろう」
・「おやつは、体には必要のないものかもしれませんが、おやつがあることで、人生が豊かになるのは事実です。おやつは、心の栄養、人生へのご褒美だとおもっています。」
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本を読んでから知った、インタビュー記事・・
またまた、その中からおやつのおはなしのみ抜粋
「本の中に描かれる様々な『最後のおやつ」。その病状ゆえに、リクエストした当人たちが食べられないことも。でも、大事なのは、食べる・食べないではなく、誰かがそれを用意してくれたという行為そのものです。小川さんは自身の最後のおやつ「おばあちゃんのホットケーキ」を選んだりゆうを、こんな風に語ります。
「祖母は明治生まれで、ケーキと名のつくものを作ったのはその時が初めて。私の中には、その味ではなく、作ってくれたそのことがすごく嬉しかったという記憶が残っています。”食べたい”のは、その味ではなく、その記憶なんだと思うんですーーむしろちょっと焦げてた、ちょっと失敗作だった、でも一生懸命作ってくれた、というような。"自分の人生は辛かった”ち言う人だって、きっとよくよく探せば何かしら、”おやつの記憶”ってあると思いますよ」