ノートップの純カラリーチですが、何か?

ノートップの純カラリーチですが、何か?

127%自己満足のブログです。
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無駄な時間を過ごしたいあなたへ…

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【注意】
長編になります
限られた人生の貴重な時間を無駄にしなくない方は、そっとこのブログを閉じて下さい

貴重な時間を無駄にしたい!!
と言うファンキーな方…読み終わった後の苦情は一切受付ませんのであしからず


これより本編




チッ…チッ…チッ…



密閉されたエレベーターの中で何かの音が鳴る



チッ…チッ…チッ…



まるで時限爆弾のような音

次第に大きくなっていく・・・


※すみません。実際に時限爆弾の音を聞いた事はありません






6月のある日
疲れた体を癒すため
久々に都内某所の健康ランドへ


お風呂に浸かり
サウナで、こんちくしょー!!ってくらいに汗を流す

身も心もデトックスされ、帰ろうとエレベーターに乗り込む


ここは9階

目的地は2階


時間にして数十秒…のハズだった





チッ…チッ…チッ…


相変わらず音が鳴っている



更に、ドンッ…ドンッ…ドンッ…


別な音も鳴り出した



チッチッドンッドンッ
チッチッドンッドンッ


お祭りか…


エレベーターの中にまで響き渡るなんて、何て賑やかで楽しそうなんだ



チッチッドンッドンッ
チッチッドンッドンッ




音は前方から聞こえる


音源はエレベーターの中…




その距離わずか1メートル




ちなみに

1メートルと言えば…



・カピバラの全長
ぬいぐるみでは可愛いけど結構デカイ

・元NBAのアイバーソンの垂直飛びの記録
※NBA選手の平均67cm
アイバーソンすげぇ

・ジャニーズの山Pの胸囲
98cmあるそうだ…これは驚異・・・
※これは胸囲と驚異を掛けたアレでして、上手いけどたいして面白くないアレでした…




生まれてきてすみません






その距離1メートル



そこには

お祭りの主役である一人の男が立っていた



ただならぬ雰囲気を醸し出している


鬼気迫るオーラ


それほど、このお祭りに生命と情熱を注ぎ込んでいるのか




熱い男だ


いや、


熱い漢だ





よく目と耳を凝らして見る




チッチッチッ
の音源はその男の口元


ドンッドンッドンッ
の音源はその男の足元




どうやら時限爆弾ではないらしい

※ちなみに、執拗いようですが、実際に時限爆弾の音は聞いた事はありません


少し胸をなでおろす

ただ、楽しそうな感じは1mmもしない



一旦、冷静に状況を確認しよう



まずは俺がエレベーターに乗り込む

続いてもう一人の男が乗り込む


と同時に『閉』のボタンに手をかけた


ゆっくりと扉が閉まり始める


2人とも行き先は2階だ



あと数十cmで閉まろうかという所に、もう一人の男が飛び込んできた


若干、扉にぶつかりながらエレベーターに乗り込み、5階のボタンを叩く



そこからだ

そこから、この音が鳴り出したのだ




その男は首を斜めにし、右手後方を睨みながら

チッチッチッと

壁ドンッドンッドンッと



まるで太鼓の達人をやっている少年のようにリズムを刻む




理解するまで…まばたき3回




あぁ・・・

太鼓の達人でも、お祭りでもなく





舌打ち…





そして、萌えキュンの





壁ドンッ…





リアル壁ドンッを初めて見ましたーっ


ラッキー・・・

と余韻に浸るほどバカではない

全然キュンキュンしない…




その男が睨んでいる目線を追っていく



ずっと追っていく

ずっと追っていく


ロックオンされている標的は









目線がバッチリ合う






お   俺…だ…






完全に俺がロックオンされている



これまでの状況から冷静に冷静に判断しても、
俺に萌え萌えキュンキュンではないのは分かる



10人に聞いたら、13人は『怒ってますね』と判断するだろう


今週のオコリンチャート第1位だ



あぁ…

エレベーターに挟まれたのが俺のせいだと

俺が『閉』のボタンを早めに押しすぎだと



アヒルの赤ちゃんが初めて見たものをお母さんだと思ってしまうのと一緒で


あなたも、エレベーターの中で初めに目に入った俺の仕業と思ってしまったのですね


残念だ
実に残念だ



何も、お風呂でサッパリした後に、そこまで怒らなくても





それに、これは冤罪ですよ冤罪









左後方を見て下さいよ

そこにもう一人の男がいますよね

彼が『閉』のボタンを押したのですよ

信用出来ないのなら、鑑識呼んで指紋取りましょか?



と思いながら、左の男をチラッと見る














・・・・

・・・・


くっ…

やられたっ…完全に存在を消してる…




ドンッドンッドンッ

ドンッドンッドンッ



壁ドンッは続いている




段々とイライラしてきた

これは一言物申さないと気分が悪い



まずは、その男をプロファイリング


・40代後半の男性
・身長175cm
・体重80kg
・気合いの入ったパンチパーマネント
・口ヒゲ
・首とふくらはぎに落書きが…


これは見た目からして強敵だな

左の男がカオナシになるのも分かる



前方では壁ドンッ

左側ではカオナシ


前  壁ドンッ

左  カオナシ





あーーーーっ


もうね…



顔ドンッしてやりたい




そんなイライラがとうとう口に出てしまった




『あのぉ…さっきから舌打ちと壁ドンッして怒ってるみたいてすけど、ここはエレベーターの中なので止めて頂けますか?

あなたが閉まる扉にぶつかったのは誰のせいでもありませんよ

もうイイ大人なんですから、カリカリして八つ当たりするのは止めましょうよ…』



言った





チッチッドンッドンッ

チッチッドンッドンッ



それでも止まらない




さすがの俺も限界突破


ノートップの上のスーパーノートップに



なんて貧弱そうな名前だ…



『いい加減にしろよっ!!うるさいんだよっ!!』



今度は怒鳴り口調で言った


言ってやりました









チッチッドンッドンッ

チッチッドンッドンッ



そ、それでも止まらない…










やっぱり…



心の中で叫んでいるだけじゃダメみたい…だ・・・







現在6階


エレベーターはこの状況を楽しむかのように、ゆっくりと降りている





あと数秒我慢すれば

あと数秒…

あと数秒…








チンっ




エレベーターは5階に止まった


壁ドンッ男は俺を睨みながら降りていく


この妙な闘いに終止符がうたれた






最後にツバを吐いた・・・





ピーーーーッ

お湯が湧いたぜっ!!

をアピールするヤカンのように



血流逆流
脳内沸騰
焼肉定食
国士無双



無意識のうちに

右手を大きく振りかぶって突き出していた

























閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ閉まれっ

閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ閉まれっ




早く閉まってよーーーーーーーーっ





『閉』の連打連打連打






扉は完全に閉まった

エレベーター内には無機質感が漂う


自分の小ささにガッカリだ

でも、これで無事に帰れる




エレベーターはクライマックスが終わったのを察したように、4階、3階と降りていく





カオナシ男をチラリと見る…











チッ…




元はと言えばお前が・・・




まぁ良い

今は疲れた





目的地の2階に着くと、カオナシは一目散に降りていった

荷物を預けているロッカーで着替えようとすると…



全身汗びっしょり

こんちくしょー!!ってくらいに汗が噴き出している

サウナ以上に…



せっかくお風呂に入ったのに…

仕方がない…もう一度サッパリしてこよう





シャワーを浴び、お風呂に飛び込む

やっぱり気持ちいい

極楽♪極楽♪



最後にサウナで、先程の悪夢も流してこよう



サウナの温度は90度

中には男が1人入口付近に座っている


一番奥へと足を進める

落ち着いて、右手の男を見た




マジか・・・




見覚えのある落書き、風貌、そして、パンチパーマネント・・・・



奴だ…お祭り壁ドンッ男だ


こんな奇跡が…



ここは大人の対応

男同志は裸の付き合いで打ち解けられる


『さっきはどーもです』






と、心の中でごにょごにょと囁く




そんなに大人ではない事を認識する




まだバレてない

サウナを出るか?
いやっ、入ったばかりで直ぐに出るのは不自然

お祭り男が出るまで待つのがデジタル


頭を下げてバレないようにその時を待つ


自分の小ささに失笑する


俺の自慢のムスコもカオナシのように存在感を消している…




チラリと時計を見る

もう10分は過ぎていた

そろそろだな…


両手で顔の汗を払いながらバレないように扉を開けた



『おいっ兄ちゃん』




・・・・

・・・・



バ   バレた・・・





全身の汗が一瞬にして冷や汗へと変わる


ノートップを形成している全ての細胞がざわざわしてきた



危険だ!!


英語で Danger

タイ語で อันตราย アンタラーイ



危険信号がガンガン鳴っている

ここは完全無視を決め込んで逃げよう…か




頭では分かってるんです。頭では…


でも、身体は正直で…

無視した時の方がリスクが高い…と




こうなったら俺も男だ

男らしく立ち向かってやる

何か言われたら全力で




土下寝してやる




真っ裸でな









やや俯きながら恐る恐る振り向く…


イカツイ顔が飛び込んでくる



とうとう俺のムスコは行方不明に…





壁ドンッ男『・・・兄ちゃん』




・・・・

・・・・





壁ドンッ男『タオル落としたで』




・・・・・

・・・・・




6月なのに25℃を越えるなんて…

サッパリした身体に紫外線が突き刺さってくる


色々とあったけど


色んな意味で汗びっしょりかいて良かった

サッパリできて良かった

バレずに済んで良かった



何より・・・



ムスコが無事に帰って来て良かった…




小腹を満たす為に、近くのカフェへ立ち寄る…




カ・・・






カオナシ…








靴下は右足から履く



で、有名な



ノートップでしたが、何か?