「コロナ危機」が続いています…

さすがにシビレを切らして、危機宣言を脱した県もあります…それでもまだまだ終息とはいきません…

コロナの「その後」はこれからも続きます…日本人の力と矜持が試されます…

 

 それにしてもこの大事な時、国民の生命を担保にしてこの政権は自分たちに有利な「検事の定年延長」法制化しようとしています…末期的な政権の様相です…黒く塗りつぶされた数々の公文書、無能で知識のない大臣たち…すべてがカミツキガメに似ています…僕たちはこんなにも生命と生活に喘いでいるのにです…

「知らしむべからず、由らしむべし」とばかりにカサにかかった強引さです…確かに「知らない」ままに過ごした僕たちは、今こそこの国の「政治」を知るべきです…

 

 コロナと政局は別です…ドサクサに紛れた火事場ドロボーのような政局の運営…今や政界は良識の府ではありません…子供たちの未来にも責任があるとしたら?  コロナ以上の危機が迫っています…

 

 

チコ・カリフォルニア州にあるコテージです…こじんまりと仕上がっています…

正面のピクチュアウインドウの周りは壁を凹ませてあります…

こんなデザインの窓は日本では手に入らないというのが実情です…

窓はすべて反射ガラスなので、昼間は周囲の景色が写りこみ正面はより印象的です…

 

 

 「まくら屏風」は今までやってきたリノベーションの中で、幾度となく提案をしたのですが、なかなか首をタテに振ってもらえなかったものです…

 

 もともとは枕元や足元に立てる小型の屏風のことを言います…

どうやら昔の家屋はス〜ス〜と隙間風が通るのが当たり前のようで、屏風とはその隙間風を遮るのが目的です…風邪を遮る…だから「屏風」とは風を遮るというイミです…

 

 本来の「屏風」には大抵は名句や名詩の一節、文人や墨客の水墨画が好んで描かれます…

やがてそれがキャンバスの可能性とも考えられて、細密画に金泥などを施した豪華絢爛なものや、扇面を描いたものまで登場します…

 屏風絵専門の一派も登場しますが…よく知られたところでは狩野永徳に代表される狩野派などです…

 

 「まくら屏風」はそれを小さくしたもので、平たく言えば庶民の風除け衝立=つい立てのようなもので、簡素で安物なので多くの庶民が重宝します…よく時代劇などに登場するからお馴染みでしょうね…

 

 大きさはタテが本物の屏風の半分の横長で、二つに折りにたためる大きさです…

これを広げて枕元に立てれば、隙間風を遮るだけでなく小さな空間もできます…

 

 ほとんどの長屋の庶民はひと間暮らしで、ここで寝起きしたり食事をしたり、時に外部からの視線を遮ったり…その都度狭い部屋を仕切ったのがこの「まくら屏風」というわけです…

 

 いわばパーテーション、立て方次第で狭い部屋を色々に区切ります…

目的別に新しい空間を作るわけです…

 

 当然ですが、本物の「屏風」と違い木の桟に安っぽい紙を貼った張りぼてだから、あちこち破けたり穴が開きます…

 そこに秋の紅葉や春の桜の千切り紙を貼ったり、中には違う和紙を張って修繕します…それがだんだんと凝ってきて紙の色違いや模様を楽しみました…これは「モノを大事にする」という日本人が生んだとも言えそうです…江戸のレンタル業という伏線もありそうですが…

 

 その「まくら屏風」をこのご時世に提案した理由は、この小さな屏風が作るさまざまな空間が、今の「家」に与えるいわばダイナミズムともいうべき動的空間の要素にもなると思うからです…

 もちろん日本の家の住み方の伝承という側面もあります…でもそれ以上に便利な家具と思います…

 

「まくら屏風」の中だと、安心に包まれます…

昼寝や惰眠? には最適だと思うんですが…

 

 ここに時に好きな絵を貼ったり、それも大きさにこだわらないコピーでいいのですよ…昔の伝統=遊びを楽しむことができます…また好きなところに立てて自分だけの空間を楽しむことだってできます…

想像してみてください…それこそ月が中天に輝いたり、遠い山の端に登ったり…明るい市松格子が現出したり…その部屋がまるで桂離宮や天下の名園になります…斜めのクリムトなんて楽しいじゃないですか⁉︎

 

 当然ですが飽きれば張り替えることができます…

屏風の大きさは右から(昔風に)第一扇、第二扇と数えますが、これを横に開くと約タタミ一畳の大きさになります…「まくら屏風」はたたむと半畳の大きさになるのでしまうのも簡単です…

 

 内側と表側の二面を違えれば…例えば、内側に山月や歌の一節を、外側に派手な市松や、古典的に宗達風に風神雷神をあしらうのもいいかもしれません…ちなみに母は大津絵を貼って楽しんでいました…

 

 本やレコードの棚が消えて、大型のTVが「オレが主役だ」と言わんばかりに顔を聞かせるリビング…

とはいえ本物の絵は高いし、せめてヒロ・ヤマガタやマックナイトのコピーで我慢するか、旦那のジグソーの完成品を張って楽しむなら…

 

「まくら屏風」はそんな世界をダイナミックに演出します…お気に入りの絵の一枚のコピーを貼るだけで、リビングに色を、動的なあるは日本的な静的空間を演出することができるはずです…

日本画独特の金箔の派手さや、ウルシや墨の漆黒漢字の面白さは部屋を豊かに彩ってくれるはずです…

 

 

 ぜひ、あなたの手作りのまくら屏風を試してほしいのですが…

小さい子や不意の来客にも簡単で趣味のいいパーテーションとして役に立つはずです…

特に小さな空間を喜ぶ子供には格好の遊び場になるはずです…

 

 ただしこの空間はあくまでも内側にいる人のモノ…

夜眠るときは、内側から見える景色が中心になります…だから全体が明るいと、それは覗かれると同じことになります…眠る時はせめて部屋は暗く…行灯のような光だけで空間に包まれる気配を楽しんでください…天井灯よりも間接照明がいいですね…クラシックに昔懐かしいシェード付きのランプなんかもいいはずです…

 

 「まくら屏風」はあくまでも、その空間に包まれる=抱かれる気配を楽しんでください…

 

 

 

一階をリノベーションした時のものです…階段や廊下、蹴上とデザインを変えました…

もともとは曲がり階段でしたが、窮屈でキケンだったので画像のように変えます…

奥のカーブのところが元々の上がり框です…

 

階段を利用した靴入れです…

 

 

手すりはカタログではろくろ仕上げの、いわゆるネジりん棒しかありません…

なのでこの家に合わせたデザインを作りました…

 

庭への入り口のアーチも市販品は鉄筋の「ソレ」らしいものしか見つかりません…

それで、これも作ってみました…

黄色のモッコウバラが絡みます…♪

 

 

今はコロナ危機の最中です…まだstay homeや在宅勤務の人たちがいます…

日本には「たまには枕を変えてみる」という言葉があります…

時々寝るところを変えるのも大きな変化です…

目覚めた時の景色も気分も違うはずです…

「北枕」? 関係ないでしょうね…だって南半球には南です…