これから「家」を持ちたいと思う、または大人になりたい人に、読んで欲しいと思うブログです…

あなたの「マイホーム計画」のお役に立つために…今日のお話は、元に戻って……!

 

 

 

 「鉋」カンナです…これも揃えたい道具の一つです…

 

「木」「刃」を支えて結果を表現しますが、前述のノコギリやノミに比べると、刃と木の一体感が一層際立ちます…言ってみればこの硬軟二つが力を合わせて「木」を整形します…それだけ「カンナ」の保管と管理には注意をして欲しい点です…

 

 バラしてみると、金属のところには「刃」のついた部分と、それを支える小さな「刃」の部分、それに「木」に分かれます…

 

 日本の道具の常ですが、各部の呼び方は「カンナ」にもあります…この欄では僕が現場で知りえたことを書きますが、詳細はウキペディアを見てください…どんなことも正しく知るのは大事なことです…

 

 「木」の部分を「台だいと言い、真ん中の金属部分が「鉋身」ホウシンまたは現場では単にと呼んでいます…その先っぽにあるのが「刃先はさきです…

 

 少し小さな金属は「裏金うらがねと言います…例の裏金と同じ読みですが、カンナとは関係ないそうです…

台には金属の細い棒があります…ここに「鉋身」「裏金」抱き合わせるように差し込みます…

初めて買ったらバラす前にこのことを覚えてください…案外ここを間違えてとなる人がいます…

 

 この二つの抱き合わせを正しく「調整」します…言ってみればカンナの生命線がここです…!

「鉋身」から出すぎると、が木に食い込んで削れません…当たり前ですが、出ていなければ削れません…

この時目の高さに持ち上げて刃先の出を視認します…

だいたい髪の毛の太さ(0,7〜8ミリ)くらいが適切です…これはあなたが思っている以上に出ていません!

 

 さらに「裏金」はこの「鉋身」の刃先の先端よりも0,05ミリほど下げてセットしますこれも感覚的ですが、ほんの、ほんのわずかです…少し引っ込んで取り付けます…木には繊維の方向で順目逆目がありますが、逆目はカンナにも厄介で、木肌がささくれて、いわゆる逆目の立った状態になります…引っ掛ってうまく削れません…これを防ぐのが裏金です…

 この調整=合わせがうまくいくとスムースに連続した削りくずができます…ここがうまくいかなければ、ささくれたり、シワシワな削りくずができます…はっきりと目で確認できる方法と言えます…

 

 この調整は「台」を叩いて行います…刃先が出すぎたら「鉋身」」の頭を叩いて「台」から引き抜き、やり直してください…左右どちらかが出すぎて斜めになったら、出た側の側面(あくまでも側面です)を同じように叩いて真っ直ぐにします…裏金も同じようにして調節してください…

 

 ここでよく間違えるのがその叩く場所です…「鉋身」を深く差し込むなら、の端の角度を落としたところをトントンと叩きます…ここが叩く場所です…これは守ってください…素人はどうしても神経質になって、台のあちらとこちらをトントンやります…叩く場所と力加減があります…何度か試しながら自分で覚えることです…軽くトントン叩くだけで大丈夫です…少しずつやってください… 

 

 すべての調節が終わったら、指先でなぞって 0,7 ~ 8 ミリの出がどれくらいかを、確かめるのもいいでしょう…指先に覚えさせることです…ただしなぞるのは刃先の背の側から軽く行います…絶対に刃に沿ったり、刃の向いている方から行わないようにしてください…簡単に指先が切れます!

 

  また「刃先」の両端「耳ミミには角がありません…ここが無いから、ここが作る(はずの…)刃の跡がつきません…例えば何回かカンナを当てて削ることがあっても、カンナの刃の跡が残らないということです…

力任せに跡が残るほど一気に削るのはNGです…ちなみに電動カンナの刃先、と言っても棒状のものですが、これの両端をあらかじめ削って使う人もいます…同じ理由です…

 

 ところで鉋の使い道に材料の角をとる「面取り」があります…こればかりに使っていると台の中央だけが凹みます…ひと目でわかるほどのものもあります「台」が狂ってきています…これでは正しい鉋仕事ができません…

 そこで「台」の底面を正確に平らに直す、「台直し」が必要になります…

 

 面取りに多用すると、の中央が凹んでいるからすぐわかります…あるいはに矩尺(かねじゃく)やスコヤなどを当てると、もし凹んでいれば隙間から向こうのが見えるはずです…このように何カ所かで隙間を見つけます…そしたら「台」を削ってこの隙間をなくします…つまり真っ平らにします…!

 

 この「台」を削るのが「台カンナ」です…あくまでも「台」を削るので「刃=鉋身」は真っ直ぐに立っています…「縦カンナ」と呼ばれる所以です…上から見るとわずかに斜めに台に立っています…この斜めが削るキッカケを作ります…対して普段使っている刃の寝ているカンナを「平カンナ」と呼びます…

 

 これでゴシゴシと台を削って平らにするわけです…台を定盤や万力などでしっかりと固定します…もちろん何度も確認しながら平らにします…この平らが正確でないとカンナの意味がなくなります…通常は硬い樫(カシ)の木を使いますが、最近では安価なカンナにはカシもどき(え、カシもど木?だって、ちがうチガウ)が使われて、挙句に素人っぽい使い方だから台も狂います…だからこの「台直し」は余程カンナを使わない限り、素人はあまりやりません…

 なのであなたのカンナの「台」の大事さと、直しの方法があるということをわかってもらえれば…

 

 それよりも保管管理に気を使ってください…やはり大敵は湿気と乾燥です…カンナを使ったら横、あるいは台をひっくり返して置いて刃先を守ります…その日の作業が終わったら刃を引っ込めるか、抜いて油紙などで包んでください…台は木ですから特に乾燥を嫌います…仲間はうっかり直射日光に当て放置したために、「台」がわずかに反ってしかもひび割れまで起こしました…強く叩いても割れます…せめて素人なりに保管と管理には気をつけたいものです…日本の道具はとても繊細です…安物ならなおのことです…!

 

 カンナの引き方ですが…「台」を見てください…刃の前と後ろが長くなっています…ここが相手に密着して刃は正しく当たります…ややもすると素人は、初めは刃を立て気味にします…刃の食いつきが良くなるからです…そして最後は跳ね上げるように終わらせます… これは正しい方法ではありません…なぜなら、引き始めと終わりとも上に向かっているからです…正確には始めと終わりが斜めに削れています…

 

 あくまでもカンナの作業の始まりはからです…ここを意識して相手に密着させます…台の前後がその基準を作ります…引き始めは台の後ろを密着させ、終わりは台の前を意識しながら、そのまま平ら=水平に挽き抜くようにします…それらが心配なら、後から引き始めと引き終わりの部分を切り落として正しい部分を使います…それでもこんな無駄を想定していないのが日本の材料です…もしあなたがカンナを正しく使いたいのなら、何回も試すことです…

カンナ全体の重さを利用して削ります…あくまでも道具に仕事をさせるようにするのがコツです…!

 

 この他には…

 寸法を測るためのメジャーMeasure が必要です…くるくると収納式で、引きだしてみると断面が折れ曲りにくいように凸形になっています…この凸をコンベックス Convex (反対の凹面はコンケーブ Concave

で、共にスキーの滑走面ではおなじみですね)といいい、米語で単にコンベックスというのはメジャーを指します…この測る器具がこれです…同じ米語では測ることを、メジャーリング Measuring と言います…

 どこをどう測りどう考えるかの基本になります…大事なことなので覚えておいて下さい…!

 

 最近はレーザー光や音の反射を利用して手軽に正確に測ることができます…絵の水平を見るなど家庭内でもこれらの機器が利用されるようになりました…それだけ測るということが身近になったというべきでしょうね… 

 

 このメジャーにも長さがいろいろあります…価格にも差があります…

基本的には、日本なら1,8 m =1間の長さは最低用意をしたいものです…ちなみに六畳間は長手が3,6m 2間で 、短手が2,7m 1,5間です…このいずれかを最長に選ぶといいでしょう…例えばソファーやタンス、カーテンなど使用頻度も高いはずです…ただし布製メジャーは一人作業には向きません…

 ただし1~2メートルのところが使用頻度=出し入れが多いので割れたり曲がったりすると残りの長さが使えなくなります…それを考えると使用頻度を考えて最低でも長短2種類あった方がいいようです…

 

 長さを測ることはすべての仕事のもとになります…多少高価でもきちんとしたメーカーのものを選んでください…日本で手に入るのはほとんどがメートル表示です…ただし裏には尺貫法や間柱の位置ごとや、柱ごとの表示もあります…2×4用のヤード・ポンド表記のものもあります…

 

 メジャーの先端には可動式のがあります…このをを引っ掛けて引っ張ったり、あるいは押し付けてメジャーを読みとります…より正確な作業には10cmを0点にして読み取るといいでしょう…また大抵のものにはブレーキが付いています…

 

 

 スコヤもあった方がいいかもしれません…元々は直角=squareが訛ったものです…文字通りあらゆる箇所の直角(矩形)を図ります…小さな L 形のものですが、一方が厚くなっていて自立できます…定盤に立ててものの高さを図ります…柱のキズは〜♩の柱の役目です…山椒は小粒でも〜ではないですが、以外に使い道があります…

 

 ムダ話です…山椒つながりですが「桃栗三年柿八年〜」は知っていますが、これに「柚子ゆずの馬鹿者十八年」と続きます…天然は木になっていて、香りも最高だそうです…そこまで十八年、トホホの年月です…でも人の才能も努力もこの柚子みたいかもしれません…「石の上にも三年」なんてまだまだ足りないようです…努力が実っていい香りになるのに十八年…この世の中にはまだそんな馬鹿者の時を送っている努力や才能があるのかもしれません…僕たちはまた自然から学んだようです…!

 

 

 その他、必要に応じて「金ノコ」「キリ」「バール」大小などです…それらをしまう道具箱などを揃えてください…ただし気をつけないとこれらはアッという間に増えます…つい安価だからと目を奪われて銭も失い、無用の長物が増えます…専用の場所もいるようです…とにかくこうした道具を大事にしまえる、保管と管理場所を用意してください…

 道具を大事にすることが仕事をきれいに仕上げます…その上でさらに興味があれば関連する図書も揃えてください…時々パラパラと目を通すことを勧めます…好奇心こそ最大の興味の友です…それに道具はあくまでも刃物や先端がとんがった危険物だということを忘れてはいけません…常に子供の手の届かないところに保管することを忘れないでください…いつでも注意です!

 

 

 

 ここまで読んでくれて、ありがとうございます! 

 

 次回は「その3・電動工具とその他」の道具のお話です!

 

「家」の基本は材料と道具の本質を知ることです…「暮らし方」はそのあとにお話しします…

 もう少しお付き合いください・!

 

 正しい知識さえあれば、設計士にも施工現場にもニラミを効かせられます…情報を共有してください…

この情報をもとに「マイホーム計画」が成功することを願います…!

 

 Renovationには修理や修繕の他に刷新や元気回復という意味もあります…

「家」を新しい力で元気にさせる…「リノベーター」に応しい言葉ではありませんか…!