これから「家」を持ちたいと思う、または大人になりたい人に、読んで欲しいと思うブログです…

 あなたの「マイホーム計画」のお役に立つために…今日のお話は…「その他の集成材」のおハナシです…!

 

 

 「地震」の次に怖いのは「自然の災害」です…洪水や、地滑りで大切な「家」が流されたり壊されます…特に「火災」は歴史上で最も多いと言っていいでしょうね…とりわけ大きな火災を「大火」といい、どこの地域にもその記憶があるでしょうね…!

 

 昔から怖いものは「地震、カミナリ、火事、親父」の順でした…その中でも地震は地下のでっかなナマズが時々暴れるからだと信じていたというのも、はっきりと目には見えない災害だったからです…!

きっとその怖さはナマズのせいにでもしないと…という心情だったのでしょうか…⁉︎

 

 その「火災」ですが…自分が火元になる場合と、他人の火災を受ける「延焼」があります…

火災は燃焼のための酸素が必要です…大量の空気が送り込まれます…が巻き起こり、さらに冬季のような乾燥期や、風が強ければ火勢も強く燃え広がりやすくなります…さらに熱せられた周囲は燃えやすく、炎はあっという間に燃え広がります…大火の記録に「火災発生どきに風が強かった」とか「空気が乾燥していた」という表記があるのもうなずけます…焚き火で背中が寒いのも、風が火に向かって吹くからです…

 

 特に木の家は燃えやすく、昔から家や町もなるべく燃えないように工夫されます…

よく男の甲斐性を表すのに「うだつが上がる」と言いますが…この「卯建=うだつ」とは家の屋根の上の障壁のことで…「卯=う」の字に似ていることからこう呼ばれます…なるほど!ナットクです…特に軒が連なる町家では、隣家からの延焼を防ぐように作られた、いわば家の自衛方法の一つです…この「うだつ」が上がるような家を建てられるような甲斐性のあることを言います…さらに蔵や家のてっぺんに「水」という文字を入れたり、夜に拍子木を叩きながら「火の用心」と声をかけながら町をめぐる夜回り、「いろは」四十八組の火消しを江戸町中に配したのは、あの将軍吉宗公だそうです…このように地域ぐるみの火災防止も、一旦火の手が上がれば手がつけれません…

 

 

 その火災に備えて家は「燃えにくい材料」を外観に使います…

燃えにくいサイディングは火の粉をはらって「家」を守ります…特に熱に強く燃えにくい窯業系(陶器と同じと考えてください)が多用されます…各種のタイル状のデザインがあり「家」の外観を装飾性と個性で表現します…化粧釘で打ち付けられて、つなぎ目はコーキングで防水処理されます…
 一方でリシンと表記される「吹き付け」も多用されています…外装壁のモルタルを覆う仕上げの方法のひとつです…これも多くの「家」で使われますが、二つとも耐用年数に注意してください…!

【この項マイホーム作りの重要な項目なので、後述します…】

 

 ところで火災では熱もこもります…自然の木は燃えるときに炭のように炭化して芯を残します…

再生の種を残そうとします…木が黒く燃え残っても、削るとまた木肌が現れます…

でも「木」以外の素材「鉄やアルミ」などの金属系は熱で変形します…元の形に復元しません…

つまり炎よりも先に熱で曲がったり、たわみます…こんな芯材がまだ燃えない壁や柱を変形させます…

 

 空気が熱せられるから「家」も熱く燃えやすくなっています…先にも言いましたが、燃えた空気を補充するようにドアや窓から新しい空気=酸素が供給されてまた燃え盛ります…バックドラフトです…!

 

 炎は上に上がります…この炎をなんとか食い止めようとするのが、2×4 住宅の「ファイアストップ」です…間柱間の補強と、床と天井部分に入れて酸素を遮断して炎をストップさせるという発想です…

よく昔の日本の家は燃えやすいと言われたのも、床下と天井が間柱で繋がったままの煙突状態だったからだといわれます…これではいつも新しい酸素が床下から供給されて、しかも煙突付きです…

 

 「いろは」四十八組の頃の消防は、周りの家を壊して延焼を防ぎます…彼らが手にするのは家を壊すトビ(トンビのくちばし状の引っ掛ける道具です・トビ職の語源です)で、火消しの道具ではありません…

周りを壊して火の道を断つわけです…山林のところどころに帯状に木の生えていないところがあるのも同じ理由です…

 

 いったん燃え上がった火は「煙」というガス=気体に変わります…

素材に含まれている物質、例えば化学ノリや塗装剤の燃焼で発生した有毒ガスが家族や消防の人間に襲いかかるのも、危険が可視化できない怖さです…このように家そのものが凶器化して家族を襲うことだってあります…

 

 今は消防技術も進歩して、家の素材も不燃性や難燃性などが増えて燃えにくい「家」が作られます…

でもよく考えてください…「降りかかった火の粉」は他人のもので、自分が「火の粉」の元になるとは考えません…でも火災の原因は家の中に常にあります…天ぷら油やストーブの加熱、放置や注意力の欠如、管理の悪さなど多くの原因が、それこそ今そこにある危機になって家中に隠れて爪を研ぎます…!


 大事なことは、自分の家が火元にならないことです…初期消火に有効な消火器を用意すると同時に火災の恐ろしさや避難経路では家族に確認させるのが最も大事なことです…設計では消火器を収納する場所も考えたいのですが…!

 

 延焼の被害は、火元が火災以前のようにする回復の義務がないのが実情です…

それどころか、もしも火元になったとしたら?…火災保険がどこまでカバーしてれるか?…怖い話です!

 

 天災の恐ろしさは環境をも一変させる可能性だってあります…火災はいつだって起こります…

周囲に迷惑をかけないようにまず自分の「家」を守ることを優先してください…

 

 

 

 よく耳にする4メーター道路というのは、既存の道路の中心点から2メーターずつ振り分けた道路幅(計4メーター)をいいます…この幅の確保が消火活動には絶対的に必要だということです…

消防車や救急車の活動を妨げない道路幅ということです…売り地が新たにこの距離を確保するために狭くなっているのはそのせいです…セットバックというのはこのことを指します…

 

 ムダ話です…

 昔の江戸の夜は早かった…シンと静まりかえります・そこへ拍子木に夜回りの声・「火のよう〜じん」チヨンチョン・風邪で寝込んでるから五月蠅くてしょうがない・そこで夜回りに「すまねぇ、もうちょっと小さな声で」・と頼み込む・そこで夜回りもいつになく小さな声で・「火の用心〜」ちょんちょん・とやる・やがて夜鳴きソバ屋もやってくる・「ソバ屋さん」と小さな声で声かける・商売柄ヒソヒソ声には慣れているから・「ヘイ」とこちらも小さな声で応じる・すると風邪引きの男が言う・「おソバ屋さん、あんたも風邪かい!」

 

 「五月蝿」は「うるさい」と読みます…この季節、五月の蝿はとにかくうるさく飛び回りましたからこんな表現も生まれました…季節柄あえて書きました…今では蝿もいなくなり「家」も衛生的です…そういえば「ハエ取り紙」なんていうのがぶら下がっていました…「家」の便利さは案外こんな言葉のイメージも子供たちから奪っているのかもしれません…

 

 

 

 ここまで読んでくれて、ありがとうございます! 

 

 次回の旅の続きは「以外…の家?」というハナシです…! 

「家」の基本は材料の本質を知ることです…「暮らし方」はそのあとにお話しします…もう少しお付き合いください・!

 

 正しい知識さえあれば、設計士にも施工現場にもニラミを効かせられます…情報を共有してください…

この情報をもとに「マイホーム計画」が成功することを願います…!

 

 

 以下は再掲です…誰かの目に留まることを願って…しつこく載せます!…ご勘弁です…

 

 この業界では建てる人を「お施主さん(おせしゅさん)」と呼びます…

イミも含めてもともとは仏教用語です…僕のブログではあえてこの表現は使いません…今までもこれからもです…!

 同時に今までの「リフォーム」は英語のフォームを変えることを意味します…スポーツのフォーム(形)とか、書式のことです…「Renovation(リノベーション)」が正しい言葉です…教育の英語化が叫ばれているのに変な使い方がまかり通っているのもこの業界です…女性の感性や集中力が生かせるのもこの世界です…ぜひ積極的になってください!

 

 Renovationには修理や修繕の他に刷新や元気回復という意味もあります…

「家」を新しい力で元気にさせる…「リノベーター」に応しい言葉ではありませんか…!