これから「家」を持ちたいと思う、または大人になりたい人に、読んで欲しいと思うブログです…

 あなたの「マイホーム計画」のお役に立つために…今日のお話は…「集成材」のおハナシです…!

 

 

 チョウ〜 ⁇ 大型連休も終わります…!

行きも帰りも大混雑です…一番のお疲れは、ここを乗りこえ我が家にたどりつくことかもしれません…

 

 そうしてやっとのおもいで我が家にたどり着き、みんなが叫ぶのは「やっぱり、我が家がいいな…」と、全国一斉に大合唱です…♫

 

 そうどんな家でも、たとえ賃貸の一室でも…やっぱり我が家がいちばん…とみんな思います…!

それも家族と一緒の生活があるからです…いつもの賑やかさが始まります…

 「家」がただのHoseではなくHomeだということを実感します…!

 

 

 ここから、前回のブログの続きになります…

 

 だんだんと枯渇する「木」と森林資源…その木を無駄遣いしないようにと考え出されたのが「集成材」です…最近の施工建築現場にも「集成材」という表現が多くなっています…

 

 「木」は製材の段階で多くの無駄を出します…たいていは芯材や辺材に使われないその他の部分です…あるいは未成熟で建材に適さない「木」も利用されます…その木をさらに選び製材しますが、これらの木を集めて「接着剤」で固めた「新たな木」ともいうべきものが「集成材」です…

 それを固めるのが接着剤です…つまりノリです…!

 

 接着の方法ですが、集成材をよく見るとそのつなぎ目が、指を広げて組み合わせるようにした「フィンガージョイント」 Fingerjoint と、木の断面=木口を付き合わせるようにつないだ「カーフジョイント」Kerfjoint にわけられます…!

 

 当然接合部分=接続は指を組んだ Fingerjoint の方が接着部分が多くなります…ただこれだとフィンガーの部分がはっきりと見えるので継ぎ目が目だちます…またこの指の部分の欠けは目立ちます…テーブルやカウンターでは困りますよね…

 その点では木口を付き合わせたように接着する Kerfjoint カーフジョイントなら、あまりつなぎ目もわかりません…要はタテにするかヨコに使うかで、見え方もちがってきます…!

 

 この二つの方法の最適な方を使って「芯材」や「板物」に加工をします…

 

 

 それぞれの木は「集成材」にふさわしい長さに製材され「接着剤」を全面に塗布します…

その後機械で圧着されて製材されます…最近は梁に使うカーブしたものや、集成材とわからないように表面を米松やヒノキの「突き板」で包んだものもあります…これだと見た目は一本の木に見えますが、中はあくまでも集成材です…

 

 ただし「集成材」は機械が作るものです…なので機械の精度や作業の習熟度が出来上がりを左右します…たとえば接着してから内部の木が干割れしてヒビや欠けができるのはその工場の仕事の問題です…

当然ですがこのような集成材は強度にも問題が起き、使用にもその変化は顕著に現れます…

 

 集成材はいろんな木をそれぞれに組み合わせて作られます…木の反りや曲げを相殺するように組みあわされて貼りあわされます…なので乾燥具合によって内部で起きた割れや欠損を外部から視認するのは無理です…ここにも「木取り」の確かな目が必要になります…

 ちなみに、集成材の断面を見てください…木が幾層にも張りあわさていますが、木の繊維(木目)の向きがそれぞれに違っているのがわかりますか?…ついでに何層なのかも見ておきましょう…!

 

 「接着剤」は見えないほどです…

ホームセンターでノコ売り場を見ると、集成材専用とか兼用の表示を見ます…これは例えばノコを当てるときに、集成材は切断するにつれて幾層もの接着剤=ノリを切ります…このノリは化学的なものなので、切断どきの熱に溶けやすくノコに付着して、厳密には切断を鈍らせます…特に高速で回転する丸ノコなどはそのノリがノコの歯だけでなく本体にも付着します…そのためにメーカーではテフロン加工などで防御しますが、これが「専用」とか「兼用」とかの表示なのです…

 

 この接着剤、木よりは硬くどうしても刃物を痛めやすくなります…特に「かんな」や「ノミ」など、仕上げに気を使う「分決め」には、木と違った強情な面を見せつけます…こうした刃物を痛めない「けずり」や「彫り」が「木」と同じように行えるかが「集成材」のこれからの課題といえます…!

 

 簡単な木工で専用ノリ=木工ボンドを使った時に経験することですが…圧着してはみ出したノリはやがて硬化します…同時に透明化して乾いて=硬化して耐水性になると見にくくなります…接着したらすぐはみ出したノリを綺麗に拭き取ります…そうしないとノリは見えにくく、水を受け付けない耐水性なので乾燥後の除去はとても大変です…

 

 またノリは説明書通りになるべく薄く塗る必要があります…

つい厚塗りの方が接着力が増すのではと考えがちですが、この時のノリの厚さが圧着力の逃げ場となり、左右に動いて=ズレて工作精度も狂います…アメリカの木工書などではこれらの問題を防ぐために、水で希釈したノリを刷毛で塗ったりしています…

 

 こうした事例でもわかるように「ノリ」と「木」の相性は良く、いかに薄く塗り、いかに機械の負担にならないように削りやすく作れるかが「集成材」です…!

 

 

 この集成材は家の構造に使用される「構造用」と内装に使われる「内装用」に大別されますが、「日本農林規格」JAS はその使用を認めています…集成材のメリットは、均一な材が大量に作れる、作業の効率化や時間の短縮が図れるなどが挙げられます…

 

 強度的には例えば、天然の木に比べても問題はないと言います…「背割れ」の問題もなさそうです…

大きなアーチ状のものが「集成材」でできているのは強度の証明ですが、同時に「集成材」でしかできないものがあるということも表しています…!

 さらに製材の過程で出た、木片やオガクズは熱処理で固めてストーブの燃料としてペレットや薪狀にされて販売されます… こうやって「木」は無駄なく使われることになります…

 ただし集成材が木の資源活用で考えられたというのとは少し違います…あくまでも木の特性を生かして作業性を高めるために集成材が考えられて、その過程で無駄のない木の使い方も考えられたというべきでしょう…!

 

 最近はいろんな製品を作る過程で必要なエネルギーが、空中に放出されて無駄になる、例えばオゾンホールのように将来的に生命の維持を困難にするエネルギーの放出を可視化して制約する方法が世界的です…

この点で製材だけではなく、集成材やペレットを作るにもたくさんのエネルギーが必要とされています…電気や水は化石燃料や炭化、燃焼は温度の問題など…

 あなたが「家」を立てることはこのような世界規模の問題も含んでいるのです…!

 

 木の生育が時間がかかるように「集成材」=「接着」の歴史も長く、あなたはホームセンターで接着剤の種類の多さと接着できるものの組み合わせに驚くはずです…内容も単に一液や二液式、ゼリー状のものや液状のもの、さらにガスが白化するもの、熱に強いものや弱いものまで様々です…

 

 接着剤はあくまでも化学的なものです… 木の「自然」「化学」が結合したものです…

あくまでも「人間の自然」に限りなく近付こうとしているのが「集成材」だと考えてください…!

 

 「集成材」は進化しています…!

 

 

 ここまで読んでくれて、ありがとうございます! 

 次回の旅の続きは「接着剤とシックハウスの関係」です…! 

 

 正しい知識さえあれば、設計士にも施工現場にもニラミを効かせられます…情報を共有してください…

もちろんあなたの「マイホーム計画」が成功することを願います…!

 

 

 

 ところで、この業界では建てる人を「お施主さん(おせしゅさん)」と言います…イミも含めてもともとは仏教用語です…僕のブログではあえてこの表現は使いません…今までもこれからもです…!

 同時に今までの「リフォーム」は英語のフォームを変えることを意味します…スポーツのフォーム(形)とか、書式のことです…「Renovation(リノベーション)」が正しい言葉です…教育の英語化が叫ばれているのに変な使い方がまかり通っているのもこの業界です…

 

 Renovationには修理や修繕の他に刷新や元気回復という意味もあります…

「家」を新しい力で元気にさせる…「リノベーター」に応しい言葉ではありませんか…!