これから「家」を持ちたいと思う、または大人になりたい人に、読んで欲しいと思うブログです…

 あなたの「マイホーム計画」のお役に立つために…今日のお話は…「木または樹」のスゴさです…!

 

 

 木は「圧縮」に強い素材です…つまり「押される・つぶされる」ことに強いのです…

それは「木」が持つ独特の構造の強さにあります…

 

 例えば柱、普段あなたが見かけるような使い方で見事に重さを支えます…押しつぶされません

戦後にあれこれ建った家の柱は、折からの資材不足もあってひどい材木が使われています…でも潰れないのは柱の木が圧縮=ここでは屋根の重みに耐えているからです…つまり突っぱり棒のようなものです…

 

 昔の「家」の中心の柱を「大黒柱」と言います…ちっとやそっとの動きにはビクともしません…

まさに家=家族を守る大事な柱です…

 

 昔の施工現場ではこの「柱」をことの外大事に扱います…この意味はわかります…!

 

 一方で重機と呼ばれているクレーン車などの脚元にはアウトリガーという、鉄製の脚が張り出してクレーン全体の自重を支えています…この脚の接地面には木の板が使われています…もちろん板の周りには鉄枠が入ってはいますが…ここでは木の圧縮の強さがどんなに強いかを証明しています…

 

 さらにこの板はわずかな不整な地面になじみ、しかもその自然をそのままに地面とのズレまで抑えています…いわば鉄と地面の間の緩衝材のようになっています…

 

 「木」の優れているのがその防音性ですが、ここでは振動という波を打ち消しています…

 

 身近なところの本棚を見てください…昔ながらの「木」の本棚に本を並べると、多少の隙間があってもどんなに薄い本もきちんと立ちます…でも金属製ではこの隙間があると、たとえハードカバーの本でも、下の方が流れるように崩れ=すべっています…本が変形してしまいます…!

 

 これは「木」が固有する、天然素材の優れた点といってもいいでしょう…

「木」をよく見ると、そこには細かな突起を持ったザラっとした面があります…このことが本を滑りにくくしています…もちろん普通に触った程度ではわからない程度のザラ面ですが、自然は「木」を通してこんな恩恵もあなたの身の回りに用意しています…

 

 

 このように「木」には幾つもの優位点がありますが、もちろん欠点もあります…

 

 欠点の最たるものは燃焼しやすいということでしょう…

日本の家が紙と木でできているとはよく言われることです…あっという間に燃えます…逆にこの事実が日本独特の文化をつくってきたことは否定できません…

 

 この事実が独特の街並み、環境景観、火消しの技術、ひいては燃焼した木材の再利用など多様性の多くを作ってきました…

 

 でもこれが「木」という彼らのアイデンテティーです……

あなたが「木」の「家」を持ちたいなら、彼らのアイデンテティーをよく理解しましょう…!

友人に接するようにです…!

 

 今では家庭用の火災報知器や消火装置も発達しています…「備えあれば、憂いなし」です…!

 

 

 折からのNEWSがパリの象徴ノートルダム大聖堂の火災を伝えています…幸い、というべきか全焼ではなく尖塔と屋根の大半が焼け落ちたとはいえ、信仰する人々のまで奪いました…

そのシーンをあなたもTVで見たと思いますが…そのほとんどが普段は当たり前に見えていた建物のに木が使われていたという事実に驚かれた人も多いでしょう…いかに860年の時を経て大事にされたものも、燃え落ちるのは一瞬です…ヨーロッパの多くの建物は石でできていて、火災には無縁に思えます…

 でもその芯になるのは木です…今回もその木に回った火が尖塔や屋根材をあっという間に燃え尽くしました…今朝のNEWSではマクロン大統領が5年で修復すると宣言します…

 

 現代の建築技術を持ってすればより不燃で強固な素材で修復は可能でしょう…それでも木に似せて作っても木ではないという不自然さは、燃え落ちた860年の時(とき)と同じように蘇ることはありません…

 

 

 「木」はこの燃える事実から大事にされてきました…家だけではなく街の様相や火消しの技術までもが発達します…また圧縮や曲げに強い木の特性は多くの多様性を生み、私たちの文化を作ってきました…

 「木」のスゴさは「たとえ死んだように見えても木も生きている」ことです…焼ける時には「木」は炭化することで自分の身を守ります…炭化とは文字同り黒ずんで炭になることです…ログハウスでは燃えた芯から新しい柱が採れるというのもナルホドと思えます…

 

 以前、自然乾燥のように平積みで放置されていた板を製材にかけたことがあります…製材されて一皮剥かれた板も一日過ぎると、そこからまた曲がり始めました…オドろきました…!

こんな例もあります…茅葺き屋根の骨格だった竹は囲炉裏の煙で燻されて「煤竹すすだけ」といって尺八作りに重宝されると言います… まさに最後の最後まで木は役に立ちます…!

 

 この脆さと表現の多様性、いってみれば「諸刃の剣」の危うさが木の特質であるとすれば、木は大事にされるべきものです…結局は人間の心の隙間が火災を起こし、人間の知恵がその火を消します…人間が陥りやすい「油断大敵」なのです…

 

 今回の火災のNEWSは同時に幾つかの大事なことを私たちに教えてくれます…

この国の災害、地震・火事・雷・オヤジへの備えが木の「家」には大切であり、そのことは街の環境の保全や家族の連帯・つながりになるということです…そのために進む技術の革新に寄せる信頼や理解が一層大事なのは言うまでもありません…「木」に比べて「人間」の営みの愚かさを知ります…

 

 棚の本のように型崩れしない人生を送るには「木」のいっそうの良さを身近に感じて下さい…

 

 「木の家」を選んだあなたも木からたくさん学ぶはずです…この事実が木の家に暮らす喜びを感じさせます…あなたがマイホームに割く時間さえあれば経年の「劣化」を経年の「変化」に正しく変えられるはずです…もちろん家族だってです…要は「マイホーム」を持ったら、DIYにもっと励んで!ということなんですが…

 

 

 

 ここまで読んでくれて、ありがとうございます! 

 

 次もまた「木」の話です…! 

長々とクドイ話ですが、それだけ「木」を知ってもらいたいからです… 

 

これがきっかけで「正しいリノベーター」が育つことを願います!…「家」を理解した若い世代が増えることも…!です…

 

 正しい知識さえあれば、設計士にも施工現場にもニラミを効かせられます…情報を共有してください…

もちろんあなたの「マイホーム計画」が成功することを願います…!