こんにちは

 

 かなり寒い日もある、秋の始まりです…ブルブル、暑さ寒さも彼岸まで…とか

 

 最近また母親が有名な息子の事件がありました…

この種の事件の原因は大抵ドラッグ絡み…習慣性が残るせいか、再犯が多いのもこの犯罪の特徴です…事実今度の事件の当事者も同じ事件を何回か繰り返した挙げ句のはてのこの事件です…過中の彼もその母親も周りの僕たちも年取りました…

 

 一方でちっとも止まない「オレオレ詐欺」の被害…毎日のように新聞のどこかを騒がせます…「被害がある」ということはそれだけ、この犯罪が「ある」ということです…僕たちが耳にするようになって、あらゆる機会にその防止が叫ばれているにもかかわらず、この被害です…

 

 しかも、被害者のほとんどは老齢のおばあさん…「孫」可愛さの心情をついた卑劣な犯罪です…裏に透けて見えるのは今の社会の他者への無関心もありそうです…

 

 古来から日本の社会は子育てに関しては母系の仕事でした…父系家族の男親の役割は家訓や文字の読み書き、いわば教育を担当していたようです…食事や着替えの日常はすべて女親がやっていたようです…

 

 でも今はイクメンとか言われて父親も育児に参加します…でも残念ながら母親にはなれません…さらにネットに溢れる母親のメッセージ…そのほとんどは育児を中心とした男親への不満です…

 

 かくして育児は女親の武器になり、母親は家庭内の孤立感をわが子に向けます…

子供はその不安を小さいながらに一生懸命に受け止めます…母親にとって良い子=便利な子が育って行きます…義理の親や他人という他の「人格」から得るべき感性からも遠ざけられて育ちます…知識は子育ての本と絵本からだけ…マニュアル通りです…

 

 こうして母系に育てられた子供たちは、母親や祖母はいつまでたっても頼るべき存在と刷り込まれ…母や祖母には子どもこそ自己肯定の唯一無二の存在のなります…

 

 やがて子供が大きくなって、親離れが起きても簡単には理解できず、あれこれと世話を焼きたがります…子供も実社会の現実に馴染めずに簡単に親から離れられません…気がつけばパラノイアや引きこもり、自宅内暴力に親は呆然と立ちすくむばかりです…

 

 言ってみれば、我が子への偏愛…そんな息子への偏愛がこの二つの事件に横たわる影ではないでしょうか…いわば子離れや親離れは人生に必要であるにもかかわらず…過度な偏愛がその事実を遠ざけます…

 かくして「でも私がいないとこの子は」…という親子関係ができあがります…

 

 僕たちが特にアメリカのドラマで見かける、子供の自主性を認めることと親の責任、子供の責任のはっきりとした社会は、実は彼らの家族主義と違和感なく同居しています…

 

 「オレオレ詐欺」が日本にしかない特殊な事件だということがわかるでしょう…

詐欺団の口癖のような社会の不祥事も子供の起こした事件で、親には何ら責任はありません…だから今回の事件の母親の慟哭や心根もわかります…過去の事件から何も学べなかった子供と母親…自力で立ち向かわせるのも母親の力です…

 

 アメリカ的に個室を与えることが子供の自立心を助けているとは思えません…さらに親の大きな資質が求められます…

 「親の子離れ」と「子供の親離れ」は違うものと考えるべきです…

 

 かつては大きく稼いだ母親のフトコロとスネを齧り続けた子供とそれを許した母親…偏愛のツケが回ってきます…成長期に善悪の線引きすらも教えなかった親たち…

 

 

 我が家の壁には区の配布するゴミカレンダーがあります…各ページに区内の子供たちの警句がありますが、その中の一句…

「いつまでも、あると思うなゴミ処理場」小学4年生だそうです…

 

 「いつまでもあると思うな親と金」をもじった一句ですが、思わず「ん、そうだ!」と思ってしまいます…増え続けるゴミの山と、減り続ける親の金…どちらも自己がシッカリすれば問題ないこともこんなに差ができます…みんないちように年をとって行きます…

 

 

 可愛いばかりの親の偏愛も過ぎれば毒になります…本を読まず基本的な知識もなく、ミッキーに熱中し、コストコや可愛い物だけを偏愛する若いママやパパたち…その延長に子供もいるのではないですか…子供はいつだって可愛いもの、でも大きくなるのも早く…親のあなたもそれだけ年寄りになるというわけです

 

 

 ありがとう

 あらためて「足るを知る」ことを教えてくれた昔の大人たちに感謝です…

 ね、ご同輩!