フランスのブランドカルティエの仕上げ直しです。
やっぱりシンプルでも見るとすぐにわかるバランスですよね。
やっぱりバランスが良いですよね。
地金もたくさん使って、裏抜きしないこの感じはやはり素敵だと思います。
注文は、ちょっと目立ったへこみ傷があったのでそれを磨きなおして、綺麗にするだけですので
新品仕上げです。
2500円で行っています。
時間で言うと正直、30分もかかりません。
仕上げ直しであれば、コーヒーでも飲んでいただきながら、お待ちいただければ、その場で行います。

しかし、注意が必要なのは、国産のジュエリーと海外のジュエリーの違いです。
刻印がたくさんあります。
いわゆるひし形の刻印で金証が打ってあります。
それにわしのマークが入っています。
しかもどこにあるかというと、外側の一番下です。

一番、傷や凹みが多くつくところに刻印が打ってあります。
なぜそんなところに、刻印が打たれるのでしょうか?
最近は、刻印は内側に打たれるものが多いいのですがおそらく15年から30年ほど昔のものです。
考えられる理由は、サイズ直しをしたら刻印が消えるようにしてあるのだと思います。
特に昔は、ブランド品は、サイズ直しをしやすいところに刻印が入っています。
黒く塗りました(シリアルを公表はできません)が、カルティエも最近はレーザーで刻印ですが、昔は針で書くみたいなやり方でした。
手書きなので、ずれがあるのが特徴です。
でもそれが、最近は機械でできるから廃れた技術です。
なので、他の職人によってサイズ直しをしたら直ぐに判るようにしていたのかもしれません。
これは完全に僕の考えなので、あまり気になさらないでください。
基本ブランド品は、他社での修理を嫌います。
保障も効かなくなります。
それは、プライドだと思いますんで当たり前だと思います。
キチンと、修理なども自社で済ませたいと思うからです。
実際に、作る側としてはとてもわかる気持ちです。
正直、いままでも、何本も結婚指輪の依頼を受けていますが、私が作ったものはキチンと私が直してあげたいです。それだと思います。
やっぱり、メンテナンスで帰ってくるものをキチンと修理させていただくと、そのときの記憶がよみがえります。
打ち合わせのときのわくわくや、お渡しのときのウルウルなどキチンと記録ではない記憶がよみがえるんです。
傷のつき方で、子育ての大変さやどこにどんな風に保管していたのかとか聞いてみると以外にあたります。
変に均一に対角線に内側に傷があると、この人は板状のリングスタンドを使っていたんだろうな~と想像します。
するとキッチンの置物の上においているんでたぶんそのときの傷ですと、なんか生活が見えてくるんです。
凄く楽しい会話です。わくわくします。
話がそれましたが、サイズ直しの注意点ですが、アンティーク物や古いものは、刻印が消えかかっていてへこみ傷なのかわからない方が多いいです。
傷だといってしまえば傷に見えてしまいます。
しかし、慣れてくると不自然さにキチンときづきます。
全体をまず見ないと判りませんが、必要なものや入っていて当然なものがなくなってしまうんので、自然に傷が傷でなく、刻印であったと判断できるようになるんです。
これは、経験による判断です。
今回も傷だと思っていた方のようで、消してくださいといわれましたが、キチンと残しました。
日本では入れない刻印なので、知らない職人さんは、または昔の僕は消していたかもしれません。
でも、それがなくなると、フランスの文化というかルールをだめにするし、せっかくのブランドが決めたデザインを殺すことになります。
あんまり、良いことだとは思えません。
アンティークだったり、古いものを修理するときには、キチンと歴史や背景を考えて、気づいていないお客さんにはキチンと伝えて、もっとそのジュエリーを楽しんでいただきたいです。
僕ら職人ができることは、まずは作れるからきづくこと、昔の具術のすばらしさをキチンと伝えていくことが必要だと思います。
これからも、良いものをキチンと楽しく伝えていける職人でいたいです。
キチンと、工房から店舗に成長できたときには、シンプルでも良いものをたくさん集めて、その技術をキチンと説明、表現で知るようになっていたいですね。
明日もがんばります。