誰のコード? | 悪態のプログラマ

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とある職業プログラマの悪態を綴る。
入門書が書かないプログラミングのための知識、会社の研修が教えないシステム開発業界の裏話は、新人プログラマや、これからプログラマを目指す人たちへのメッセージでもある。

ソースコードを見ていると、コメントに「作者名」として自分の名前が書かれたコードがある。でも、これ、自分が書いたコードじゃないんだけど・・・。

誰かが、私のコードをコピーして作ったのだろう。必要があればコピーするのも結構だが、せめて作者名ぐらいは自分の名前にして欲しい。


しかし、あらためて考えてみると、組織で開発しているソースコードに、プログラマの個人名を記入する必要などあるだろうか?

そもそも、私のプロジェクトでは、ソースコードは、誰が直してもかまわない。いわゆるコードの共同所有(Collective Ownership)というやつだ。

実際、最初にファイルを作った人が書いたコードの量よりも、その後に別の人が追加・修正した量の方が多くなるようなこともある。最初の人の名前を書いておいても意味がないのだ。


確かに、私のプロジェクトには、「ソースコードに作者名を記入しなければならない」というルールはない。しかし、「記入してはならないと」いうルールもなかったのである。

そして、開発ツール(eclipse)は、自動的にユーザー名を "author" としてコードに記入してしまう。私も、特に気にせずに、そのまま「署名」を残してしまっていたのだ。

しかし、余計な情報は余計な誤解を生むものである。プロジェクトの開始時、コードに名前を記入しないというルールを決めておくべきだったかもしれない。

もちろん、コードを編集した人が誰なのか知りたい、ということもあるのだが、そのような場合には、ソース管理ツールの履歴を参照すればよいことだろう。



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