平日お勤めしている訳ですが、今までたくさんの職場を渡り歩いてきました。
ここ10年間で思うことは、いったい「使える人材」ってどういうことなんだろうという疑問です。

そのまま文面をとらえれば「ビジネスの才能が豊かで、何をやらせてもそつなくこなす」という人材のことでしょう。
よく考えてみてください。
イチローみたいにどこを守らせてもいいし、打っても守っても走っても安心できる選手なんてそんなにいません。
だったらどうするか?
得意な所に力を注ぎ込めるように配置してあげることが、本人にとって一番嬉しいことなのではないでしょうか。
ピッチャーにセンターを守れとか、キャッチャーにショートにいけとか言わないでしょうってことです。

今の職場は、平気でキャッチャーにショートを守らせて、そのくせちゃんと守れないと「使えない!!」って言われてしまうんです。
傍目で見ている私には、それが拷問にしか見えません。(-_-;;;
体裁の良いいじめじゃないですかぁ・・・(-_-;;;

そう感じる私がいれば、一方では・・・
「努力が足りないんだよ!!」「ちゃんとハキハキしろよ!!」「やる気あんのか?」などの声が上がっています。
しかも、それが正しい判断、正しい理解、認識だという設定で、そちらの声の方が多いのです。
仕舞いには、「わかった、もういい・・・」ってお前にはもう頼まないよって態度で、キレ気味になります。

どうなっちゃってるの??(-_-)??

自分は10年間、色々な人たちのカウンセリングをしてきました。
中にはうつになり、職場に行けない人もたくさんいました。
仕事ができない=人間じゃない ぐらいの勢いで責められて、立ち直ることが難しい人もいました。

基本的に人間は得意不得意があり、その「不得意」な部分を認めあい、カバーしあって「得意な部分」をより深めたり高めたりしていくことがともに成長していくという大切なプロセスなのではないでしょうか?

現代の職場は、プロセスを邪魔者扱いします。
「結果さえ出せればいいんだよ!それがビジネスなんだよ!」って。
だから、社員に詳細を伝えること、社員を教育すること、社員に成長を促すことは「無駄なこと」「それ以前の問題」として片付けられて、即戦力しかも、会社の都合よく理解して動いてくれる人じゃないと働くこともままならないのです。

そうなんでしょうか?

「その書類、いい感じにまとめておいて!!」
・・・いい感じって・・・どんな感じなの?
・・・そりゃさ、適当にまとめろと言いたいことは分かるけど・・・
・・・あなたのいい感じは私のいい感じとは違うと思うし・・・
・・・その説明に時間を割くことが面倒なのも分かるけど・・・
・・・それって「俺のいい感じがわかるだろ?」ってことなの???・・・
そうやって、最後は、
「ちっ!!お前って本当に使えないやつだよな!!もういいよっ!!」
これを、ビジネスっていうのか、私は疑問に思います。
この言葉を吐き出した上司は「使える人」なんでしょうかね?

私には、言葉を人に伝えることが苦手で、会話力も足りなくて、共通の言葉も持ち合わせていなくて・・・
だから、相手側に立って言葉を選んであげることも面倒くさくて、時間の無駄だって思えて・・・
そうやって、人間ぎらいを増長している様にしか思えませんでした。

私は私の立ち位置で、このような気持ちになった人たちを遠くからサポートしていければと思います。
捨てる神あれば、拾う神あり。

本当に「使えない人」なんて、この世にいないと思います。
そんなことを言われたことがある方、決してあきらめないでくださいね!
遠くから応援させていただきます。(^^)