河川敷グラウンドといえば強風がつきもの
風がないとそれだけで何だか今日は
ついていると思えてしまう

低学年は風が吹くと体ごと押し返される
ドリブルしても進まないから団子のまま
風下へ流されて行く

中学年では蹴っても蹴っても戻って来るから
ワンサイドゲームになりがち
前半の大量リードを後半で逆転されるような
試合をよく見かける

高学年になるにつれそこまでスコアは
動かなくなるが、キックの強い選手でも
いないとハーフコートのゲームになっている
ことが多い

風でボールが転がりGKやFKのセットが
出来ないと時間も消費する
負けているチームからは"早くしろよ"と
声が上がり険悪なムードになったりする

いつものサッカーが出来ないから
本人もストレスが溜るし、強風のせいで
思わぬ試合結果になったりもする

"風が弱かったらなぁ"とぼやくコーチも
多いと思う



そんな中でとある強豪チームの試合を見る
機会があった
正直言って結果しか見たことがなくどんな
サッカーをしているかは知らなかったが
いいものを観た

しっかりしたショートパスの連続だった
全部がダイレクトパスだとか
全員が奪われないドリブラーでもない

トラップしてキープしてパスしてランして
というお手本のようなプレーだった
ミスも当然あるがサポートも速い
奪ったボールを再度丁寧に繋いでいく


風の影響を受けにくいサッカーだった


もちろん出ている選手の基礎技術は高い
特に止めてから運ぶ、蹴るまでが速いが
それ以上に動きの質の良さが目立った
ミスした後の切替、サポートを欠かさない

ロングキックは数える位で細かく運ぶ
風でボールがブレる幅を小さくして
全員で連動しているから出来るのだろう


運動神経のいい選手の集まる、結果を出して
当然のチームと穿ってみる指導者も多い
だが、決して練習環境に恵まれている訳でも
なく学校や市営Gを間借りしているチーム

日頃から一貫してプレッシャーのある中で
基礎の反覆をしている姿が目に浮かぶ

指導者が使える技術を体得出来る環境を
作っているから、高いレベルで通用する選手
が輩出され続けるのだろう


強豪高校の名簿にそのチーム出身の選手が
よく出てくる理由がわかる


設備と環境は似ているようで
全く別物だと思う