冷たい雨の中を
キミは何時間も待っていたらしい。
僕が通知に気づいたのは
キミがくれた1時間も後だった。
「近くまで来てるの。
渡したいものがあるから待ってる。」
駅前から離れた僕のうちの近くで
雨宿りできるようなところもないのに、
キミは僕を待っていた。白い息を吐いて。
ピンクのかわいらしい包みを渡して
嬉しそうに。
「これ、チョコ。あのね、私…」
キミの言葉を待っている時間は長く感じて。
「好きなの。ずっと。」
「ありがとう。気づいてたかもしれないけど。
僕もずっと好きだった。」
言葉を言い終わる前にもう君を抱きしめていた。
手も身体も冷たく冷えたキミを温めるように。
僕がキミを好きなようにキミも僕が好きで。
こんなことってホントに起こるんだ。すごいな。
「両想いはこの世界の奇跡なんだ」
