バランスボールで一汗かいて時間稼ぎをした後風呂に浸かりながらこれからの策を練る。
若しくは潤御一行様の到着を待つ。
………予定が。

「カズと入るの久しぶりだね〜♡」
相葉くんはコンサートの後みたいに風呂場に乱入してきて。
「身体洗ってあげたかったのに早いよ〜」
ってすでに湯船にいる俺に、それでも嬉しそうに文句を言った。

だってなんかニノの身体だしじっくり見るのも気が引けたんだもん。
相葉くんとだって何回も一緒に風呂に入ったことはあるけど…あるから…これはセーフってことにしよう。
潤に後ろめたいことと言えばキスしたことだけ!
しかも不可抗力!

「はーい詰めて詰めて」
洗い終えた相葉くんが片足を突っ込んでくる。
ソレは見ちゃいけないと思い背を向けるとそのまますっぽり後ろから相葉くんの腕の中に抱き寄せられた。
「ちょ」
「カズの肌すべすべ!」
や…まぁ、確かに。
俺も触ってて気持ちいいと思ったけど。

「ゎ」
肩に唇が触れてゾクッとする。
その唇はうなじや背中を移動して。
「や、まぁ…っく、ん」
俺って背中こんな弱かったっけ?
勝手に身体がビクビクしてお湯が波打つ。
逃げようとしても相葉くんはがっちりと俺をホールドしてて成されるがまま。

え。やべなんか反応…して、き…
「っんぁ」
ぴりっと胸の先端にむず痒い痛みが走る。
「待っ、やだ」
「やだ?」
「だっ…こんなとこ、で」
気が付けば相葉くんの右手は俺(ニノ)のを緩く上下してる。
「は……っぁ」
うなじや、肩甲骨や背中の真ん中。
動きが予測できないキスに胸への愛 撫。
お湯の中だからゆるゆるとしか刺激を与えられないソコ。

「んん…っ」
ニノのこんな声聞いちゃまずいだろ。
我慢しようとすればするほど相葉くんの手の動きは意地悪になって。

「カズ、顔まっか」
覗き込まれたそのついでに耳の縁を舐められるとぶるっと全身の毛が逆立った。
こんなに感じてるのはニノの身体だからなのか…

「…や、ぁあ…ん、だめ…っ」
気持ちいい。
絶頂までとはいかない気持ちよさが延々と続いていてくらくらする。
「あぅ…ぁ………ぁぁ…は…」
気持ちいい。
くらくらする。
気持ちいい。
気持ちいい。


「…カズ!?」
くらくらしてた視界がふわふわして、ぐるぐるして。
「カズ!?大丈夫!?カズ!」
え?なに?ニノ?俺?
「ごめん調子乗った!カズ!目ぇ開けて!」
真っ暗になっていく中で。

「カズ!」
『翔くん!』


そう呼ばれた気がした。