「今日智積極的だったね」

湯船の縁に顎を乗せてそう言う潤くんは、少し面白くなさそうに見える。

「…そう?先にしただけじゃん」
「だってバックじゃなかったし!」
何かを含んで言いたげだったさっきの口調は早速感情を伴って、駄々っ子みたいに不満を顕にした。
「え、そうだった?何も考えてなかった」
「ちゅーもしてたし!」

…あ。
そうかも。
それは全然意識してなかった。

「や…流れ?なんとなく?するもんかなとか思ったんじゃない?覚えてないけど」
そんな話し、早く切り上げたくて頭からシャワーを被った。
前もこんなことあったような気がしたけど今日の潤くんはしつこい。

「覚えてないの?初めてのちゅーだよ?智ニノのこと好きなんだよね?普通緊張したりさ、なんかこう、もっと…」

数時間前にニノとの初めてのちゅーは終わってたよ。
しかも無理やりしたし。
そんな想い入れもないから結構楽しく出来たし
なんなら潤くんに邪魔されたって感じだけど?
………なんて言えるはずもなく。

「俺があんまり緊張しないのとか知ってるじゃん」
「あ、ちょっともう出るの?」
「俺がカラスの行水なのも知ってるじゃん」
湯船に浸かろうともしない俺を引っ張ろうとするから。

「もし、さ。もしね?俺がニノより潤くんを好きになったらどうする?」
質問返しで話を変えてやろう。

俺が潤くんを好きになったらさ、ニノなんて要らなくない?
俺を手に入れるために、媚びる為にニノを用意してくれたんでしょ?


潤くんは一瞬、顔を緩めたけどそのデメリットに気付いたみたいで。

「……俺が可愛いって思ってるニノのことも今まで通り可愛がってもらう」

───潤くんて。

「じゃあニノが俺を好きって言ったら?」

ニノが俺を好きになったらさ、潤くんなんてただの仲人みたいなもんじゃない?
もう用無しで、邪魔なだけだよ?


「………俺が智とニノをくっつけたお礼に、俺のことも愛してほしい」

潤くんて
何考えてるのかわかんなかったけど。
本人もわかってるのかわかんないけど。

「ふーん、ははっ」
「…なんだよ」

多分それ正解。だよ。








☆ご無沙汰しております!
こんな腐った妄想が出来るようになったということは…
はい、なんとか日常を取り戻しました!(体重も)

楽しくわちゃわちゃを観ているときに急に現実を思い出して落ちることもありますが
抗えない各CP萌えに悔しいけどキュンキュンしてしまうわけで…。

何をどう考えても浮いても沈んでも残るのは「好き」って気持ちだけなんでしょうがないですね〜。
悔いのないよう、ついて行きます!
ついて行きましょう!
(懐かしい)