困ら、ない…？
西〇屋で500円以下の帽子ゲットしました。
好きな人とやっと恋人になれて、その人のことだけを考えていける日が来たのに
急に仕事仲間に告白されて困らないことなんてある？
「そ…そうなの…？」
「こんな変わったヤツに好きだなんて言われて嬉しくないわけないよ」
「でも困るじゃん」
「別に困らせようとしてないでしょ？」
ドキン、と胸が鳴る。
潤くんが言ってた、俺たち負け組が引っかかってるとこ。
俺たちの気持ちは悪い言い方すれば邪魔なもの。
知られない方がいい、なくていいもの。
それをこんな風に受け止めてくれるなんて。
「も…もちろん…別に相葉ちゃんとの仲を壊したいとか、二股かけてくれなんて思ってない…けど」
「そんな大それたこと考えないでしょ貴方は」
「うん…でも」
「俺も貴方のことは『特別な好き』で好きだよ」
「えっ」
ずっと言われたかった言葉をさらりと言われて固まった。
「あの人に抱く『好き』とも違う、『特別な好き』だよ」
相葉ちゃんのことを敢えて『あの人』と呼ぶことがニノの照れ隠しなのか俺への気遣いなのか…
そんな余計なことがよぎって冷静になった。
「うまく言えないけど、初めて会ったときから貴方はどこか特別だったから」
初めて会ったときのこと、俺も鮮明に覚えてるよ。
あんなにいるJrの中で、ニノだって特別変わってた。
光ってた。
それはこれから大物になるっていうオーラのせいなのか
俺がその後恋心を抱くことになる存在だったからなのか
…きっと両方だったのかな。
「だからそんな風に想ってくれてたのは嬉しいし、困らないよ」
ニノは小さく笑うと。
「………こんなこと言って、貴方の方が困る？」
「……ううん」
────ニノはうまいね。
やっぱり頭がいいと思うよ。
だってそれは俺がこれからも相葉ちゃんのようには好きになってもらえないってことだから。
特別なはずなのに恋人にはなれなかったわけだから。
そもそも特別なのかってとこから疑おうと思えば疑えて。
遠回しなようで直接的な。
あなたの得意な、嘘か本音かもわからない優しい断り方。
そんなこと言われて勘違いして期待して待つほど俺は馬鹿じゃない。
「特別に好きな貴方が、俺より特別に好きになった人と幸せになったらそれは喜ばしいことだよ」
「…うん」
そうだね。
ニノらしくない綺麗事だけど、それが模範解答だね。
────ちゃんと、失恋しなきゃ。
俺はきっちり振られたんだから前に進まなきゃいけない。
「…ありがと。早く次見つけるわ」
「言い方。はははっ」
ニノが気を遣わないように、俺から席を立った。
あなたは不躾なようでそういうとこはきちんとしてるから。
さっさと俺を置いて大好きな人の元へ帰るなんてこと、あなたは絶対しないから。
「じゃあ…帰って飲んで忘れるわ」
「潤くんに振付頼まれてたのは忘れずに」
「あ。やばい」
「はははっ」
ちゃんと話題を変えて、切り替えてから見送ってくれるから。
「じゃあまた」
「ハイ、また」
────だからまだ、こんなに胸が痛い。
☆お返事せずに更新すみません〜！
おーちゃん船舶免許おめでとうございます！！
目をキラキラさせて頑張ってる姿とかもう
我が子のように見守ってしまいました笑
楽しいこと、興味あることって大変でも頑張れちゃうんだよなぁ…
息子にもそんなものに出会ってほしいなぁ、と数年前なら思いもしなかった感想を抱いたしやがれでした(･∀･)
マスカレード冒頭を踊るそんな息子。
