「なに・・・また来たの?」


ニノが出て行って眠れずにベッドで横になっていたら、

連絡もなしにまたニノが来た。


「大野さん」

「相葉ちゃんなんだったの?平気なの?」


出しっぱなしにしてたゲームを片付けながらニノの話を聞く。


「大野さん・・・抱いて?」


聞き間違いかと思って、手を止めてニノを見る。

ニノは冗談を言ってるような顔ではなくて・・・。


「ちゃんと、抱いて欲しいんだ」

「ニノ・・・?」



━─━─━─━─━─



見下ろすニノは、少年みたいに華奢であどけなかった。


その唇に、軽く触れる。

外はまだ寒かったのかな?ニノの唇は少し冷たくて、俺は体温を分けるように深く唇を合わせた。


角度を変えると鼻が引っかかって、その鼻先も冷たくて俺は少し笑った。

「・・・なに?」

「ううん」


恋人つなぎみたく指を絡めて、俺の舌もニノに絡める。

「・・・っ」


唇を離すとニノがうっすら俺を見て。

今まで見たことない表情で笑った。




身体は冷たかったのにニノの中はあったかくてどんどん俺も熱くなる。


「あ、・・・っあ・・・ん・・・」

深く突き上げる度にニノは絡めた指をきつく握った。


やっぱりいつもと違うよ。

何かが違う。


「あ・・・大野さん・・・」


俺を呼ぶ声も、触れる指も。たまに交わる視線も。


「んぁ・・・は・・・っ。あぁ・・・大野さ・・・」


ニノが俺の首に手をまわして抱きついてくる。


「そんなに気持ちいいの?」

いつもみたく、少し煽るように言ってみてもニノは身体を小さく痙攣させるだけで。


「・・・ニノ?」

変な感じがして、ニノの腕を取って身体を少し離すと。


ニノが・・・・・・泣いていた。


「え・・・どうしたの?痛かった?やめる?」

「・・・いいえ」


相葉ちゃんと何かあったの?

どんなに傷付いても決して泣かなかったニノが・・・。


「大野さん・・・ありがとう」

「え・・・?」



勘違いかな?


―――ちゃんと俺を見てくれてる気がするよ。



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ニノは俺の胸に頭を乗せてる。

顔は見えないけど、今にも鼻歌でも歌いだしそうなそんな空気だった。


その手を握ってまた指を絡める。


こんな朝を、俺はずっと望んでたんだ。


「大野さん俺さ」


ニノは繫がれた左手を、自分の目の前に持ってきて見つめてる。



「俺・・・相葉さんに告白するよ」